映画にまだ音がなかった時代に独自の喋りで観客を映画に引き込む「活動弁士」の活躍を描く映画『カツベン!』 が12月13日(金)より公開。

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それを記念して12月7日(土)本作の撮影が行われた京都・東映太秦映画村で公開記念イベントが行われ主演の成田凌と周防正行監督が登場。

さらに主人公が働く映画館・靑木館の常連客役として本作に出演する浜村淳もサプライズ登壇した。

今作で初めて太秦映画村での撮影を行った周防監督。「助監督時代に先輩から『京都なんかに行くものじゃない。東京者はいじめられる』という注意があって近づかないようにしていました」と思い返し京都に対してネガティヴなイメージがあったのだと言う。

しかし、本作で訪れ劇中映画の時代劇を撮影した際「イメージとは真逆で皆さん、優しくて温かい。時代劇の培われた経験を駆使していただいて、短編とは言えあっという間に終わりました」と話し、もっと早く来ればよかったと言う。

さらに映画村を気に入った周防監督は「本格的にチャンバラものの時代劇も撮ってみたい」と早くも次作の構想を打ち明け、それを聞いた成田はすかさず「殺陣の練習しときますね」と早くも出演する意欲をみせた。

成田は出演作に恵まれたこの1年を振り返り「自分が好きなもの、面白いものに出させてもらって嬉しい」と話し充実した年だったと言う。

撮影4ヶ月前から活動弁士としての喋りを練習していたという成田「こんなに練習させてもらえる環境に感謝ですね。そして何より1年の締めに初主演で周防監督作の『カツベン!』で今年は最高の年」だと語る。

そこでスペシャルゲストとして浜村淳が登場。活動弁士が登場するまでの映画史をエジソン、リュミエール兄弟の時代から観客に説明。司会から制止がかかるも、さらにギアをあげて本作での出演シーンを振り返り「竹中直人さんが長いセリフをトチるから3時間そのシーンだけで3時間かかったのに、わたしの出演シーンは10秒」と愚痴って笑いを誘った。その時あまりにも熱が入りすぎて主演の成田を差し置いて喋る姿はまさに『浪速のカツベン!』。成田も「このまま、はけてしまいそう」と話し笑いを誘った。

また周防監督について、浜村は彼のフィルモグラフィを振り返り「『Shall we ダンス?』みたいな楽しい作品と『それでもボクはやってない』みたいな真面目な作品どちらが好きなの」とまたも主演俳優そっちのけでインタビューをはじめ会場が笑いに包まれた。(関西ウォーカー・桜井賢太郎)

映画『カツベン!』の京都・太秦映画村イベントが行われた