2019年11月24日に行われたサッカーJ2のリーグ最終戦、柏レイソル京都サンガの試合での試合結果が衝撃的なものとなった。その得点結果とは実に13対1

柏レイソル
※画像は公式サイトより
 目の覚めるようなゴールラッシュ、そしてその他競技でもみられる大量得点などは熱狂を呼び、時に戦慄さえも感じさせることとなる。その他のスポーツ競技、各カテゴリーでの「最大点差」はどのようなものがあったのか。

12得点差はJリーグ史上最多

 先ほどの試合で、柏レイソルは、前半6分の先制点を皮切りにハーフタイムまでに計4得点。後半はロスタイムに入って13点目を挙げるなど2019年のJ2リーグ覇者としての強さを強烈に見せつけた。

 とりわけFWマイケル・オルンガが8ゴールを叩き出し、攻撃の手を緩めずに最後まで相手ゴールを襲い続けた。この日の試合結果はJリーグの最多得点差として記録されることになった(個人記録もこの日のオルンガの8得点)。



 オルンガの活躍は、この日だけではなく、彼こそがレイソルをわずか1シーズンでJ1に復帰させた立役者の一人といって過言ではないだろう。オルンガはその日の夜、自身のSNSで「なんてシーズンの終わり方だ! 8ゴールもできるなんて、想像すらしていなかった! サポートに感謝したい」と述べている。

プロ野球、甲子園史に残る強打線が記録

野球
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 日本のプロ野球での2リーグ制以降の最大得点差の試合結果を見てみると、2003年福岡ダイエーホークス(現ソフトバンクホークス)対オリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バファローズ)の試合でのスコア29対1が記録されている

 この年、2度目のリーグ優勝、そして日本一に輝くことになるホークス打線には現・ロッテ監督の井口資仁やこの年のMVP城島健司松中信彦らの「100打点カルテット」が並び、この試合のみならずシーズンを通して相手投手陣の脅威となり続けた。

 この年、リーグ最多の822得点を叩き出し、チーム打率.297と破壊的ともいえる数字を残しており、まさにこの年のホークス打線を象徴するかのような試合結果だった。

 また、高校野球甲子園での全国大会での記録を挙げると、春の大会では戦前1937年の滝川中対浦和中の27対0という結果が残っている

 夏の大会での記録は1985年大会でのPL学園東海大山形の試合での29対7という結果が記録となっている。PLは清原和博桑田真澄の「KKコンビ」が3年で挑んだ最後の甲子園であり、全国制覇を成し遂げた大会でもあった。

高校サッカー、高校ラグビーでも得点差が

高校サッカー
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 これから冬の季節に全国大会が行われる競技も振り返ってみる。

 全国高校サッカー大会での最大点差のついたゲームは、戦後に行われた大会でみると1975年度の第54回大会での広島工対巻の試合が10対0、そして2011年度の第90回大会の大分対北陸の試合でも10対0という、10点差がついたゲームが記録となっている

 また、ラグビーの全国高校選手権では、2016年の第96回で東福岡が浜松工に対し20トライを奪うなど139対0で圧勝しており、最多得点とともにこの試合が大会史上最大得点差となっている。

 どちらのケースもそれぞれ、サッカー高校選手権での大分は初のベスト4進出を果たし、高校ラグビー選手権での東福岡は大会を制したことで通算6度目の優勝を飾っている。

 各競技とも、実力が拮抗しているはずの全国大会という舞台でも、一試合でこれだけの差が生まれる背景にはチーム力のほかに、やはりその時の勢いが大きく影響していることが窺える。

記憶に残る大差のついた過去のゲームは

 今年、日本に熱狂を生んだラグビーワールドカップでの過去の大会での「大差」と言えば、1995年南アフリカ大会でのニュージーランド対日本の試合結果が記憶に刻まれている。前後半で21トライを決められ145対17という惨憺たる試合結果が突き付けられた

 ここ2大会、目覚ましい躍進を遂げたジャパンを築き上げた背景には、この大会を含む残酷なまでの「屈辱」を幾度となく経験してきているのだ。

 また、プロ野球では2005年、球界再編問題により新たに誕生した楽天ゴールデンイーグルスの船出も衝撃的なものとなった。開幕戦でエース岩隈久が千葉ロッテに対し完投、球団創設初勝利を飾るも翌2戦目、0対26という大差で敗れているロッテは先発全員となる24安打で楽天投手陣を打ち込み、逆に楽天打線はわずか1安打。

 新規参入球団として強烈な洗礼を受け、この年は最終的に97敗という敗戦数を記録し最下位に終わった。それでもこの年から8年後の2013年には悲願の日本一に輝き、現在では着々とチームの強化を図っており、パ・リーグの勢力図を塗り替える存在となりつつある。

ワールドカップでも衝撃的な得点差が

ワールドカップ サッカー

 そして近年のサッカーW杯の舞台でも、最強と謳われた国が信じられない様な負けを喫したゲームがある。2014年ブラジル大会、準決勝のブラジルドイツの試合では1対7という大差で地元ブラジルが叩きのめされた

 この大会、優勝を果たすドイツは試合開始から次々とゴールを挙げ前半29分までに4得点を挙げるなどブラジルを圧倒。エースネイマールを負傷で欠いたカナリヤ軍団は大観衆の前で無残にも砕け散った。

 続く3位決定戦でもオランダに敗れ、4年後のロシア大会でも準々決勝で敗退している。地元で刻まれた大敗の傷は深く、「王者」としての誇りと力強さは今なお取り戻せずにいる。

TEXT/佐藤文孝>

【佐藤文孝】

新潟県在住。Jリーグプロ野球大相撲サッカーW杯、オリンピックなど多くのスポーツの現場に足を運び、選手、競技から伝えられる感動を文章に綴っている

マイケル・オルンガ