今年、その言動が悪い意味で注目されてしまった人物と言えば、武井壮が挙げられるだろう。11月21日更新のツイッターで、究極の選択として「年収5000万円だけど飯は一生塩おにぎり、昆布とふりかけは付けてもいい」「年収500万だけど飯はどの店も無料で食べ放題」の2択を、アンケート形式でフォロワーに呼びかけた。年収500万円を下流扱いする武井の経済感覚に批判が殺到してしまった。

 武井と言えば、陸上選手を経てスポーツトレーナーとして活躍していたが、30歳を過ぎた2000年代半ばからタレント活動を始める。当初はスポーツ関係の企画やコメンテーターとして活躍していたが、最近では『サンデー・ジャポン』(TBS系)や『バラいろダンディ』(TOKYO MX)で、政治経済から芸能ニュースまであらゆる分野にコメントしている。

 だが、その内容はいわゆる正論系のもので、ネット上では「真顔で正論言うだけなら誰でもできるから面白みがない」「語るのはスポーツ分野だけにして欲しい」といった声が聞かれる。

 武井は、芸能界において自分を引き出してくれた恩人とも言えるピエール瀧の3月のコカイン使用による逮捕では、「サンジャポ」で、芸能人の高いギャラは「スポンサーの投資のおかげ」であり、芸能人には「より高いモラルが求められる」とコメントしていたが、こちらも正論系のものだろう。もちろん、こうした発言は武井の実直さと捉える声もある。

 このように、武井は良くも悪くも「世間ズレした」感覚が面白がられていると言える。それがこれまでは良い方向に転がっていたが、今回の「年収500万円を底辺扱い」発言により、イメージダウンは否めなさそうだ。

 さらに、来年2020年は東京オリンピックパラリンピックも開催される。ただ、こちらにも「武井が何を語るかは気になるところ」といった期待の声がある一方で、「ここぞとばかりにスポーツマンキャラで出られても困るかも」といった声が聞かれる。

 武井壮の評価を巡っては、賛否両論が拮抗しているのが現状だと言えるだろう。

記事内の引用について
武井壮のツイッターより
https://twitter.com/sosotakei

武井壮