現地時間2019年12月4日アフガニスタンで武装勢力の襲撃を受け、凶弾に倒れた日本人医師の中村哲さん。

中村さんは長年アフガニスタンで医療活動を行う団体『ペシャワール会』の現地代表として、多くの人を救ってきました。

アフガニスタンのために尽力した中村さんの訃報に、国内では中村さんの写真に花を手向けたり、ロウソクの明かりを灯したりする人が相次いでいます。

中村哲医師の棺を、アフガニスタン大統領が自ら担ぐ

同月7日、中村さんの棺と遺族の帰国を見届けるため、カブール国際空港では政府主催の式典が開かれました。

式典には、アフガニスタン大統領であるアシュラフ・ガニ氏の姿もありました。

中村さんの棺にはアフガニスタンの国旗がかけられ、飛行機まで運ばれることに。その際、ガニ大統領は先頭に立ち棺を担ぎました。

数々の功績を残し、2018年にはアフガニスタン政府から勲章を授与されていた中村さん。

きっと、ガニ大統領が自ら棺を担いだのは、中村さんに対する最大級の敬意のあらわれなのでしょう。

ガニ大統領は、自らのTwitterアカウントに式典の様子をとらえた動画も投稿しています。

大統領自ら棺を担ぐ姿に、ネットには多くの日本人から「本当にありがたいことだ」「ガニ大統領の想いが伝わってきた」といった声が上がっています。

産経ニュースによると、中村さんの遺族と面会したガニ大統領は中村さんの長年の貢献を称えた上で「襲撃犯を特定し、拘束するのは我々の義務だ」と発言。今後、全力で犯人の捜査にあたる意志を表明したといいます。

中村さんが亡くなっても、きっと多くの人が彼の功績を忘れないことでしょう。


[文・構成/grape編集部]

出典
@ARG_AFG産経ニュース