中国の自動車市場で日系メーカーが存在感を示している。2019年1ー10月の販売台数でみると、日系車は約20%のシェアを獲得した。中国市場における5台に1台は日系車ということになるが、中国で走っている日系車と、日本で見る日本車との間には違いがあるそうだ。中国メディアの今日頭条は6日、日本と中国の自動車市場における違いに関する記事を掲載した。

 自動車に詳しい友人らと訪日したという記事の中国人筆者は、中国では見たことがない車に興味津々で、「思いがけない10の点」に気が付いたと紹介している。その1つは「輸入車が少ない」こと。日本では街で見かける車のほとんどが日本車だったという。確かにこれは海外メーカーの人気が高い中国とは大きく異なる点だろう。2つ目は「どの車もきれい」なこと。中国で一番きれいな車が日本では標準的なきれいさで、日本で最も汚れた車が中国の平均だと表現している。中国は黄砂や大気汚染の影響でチリや埃がすぐ降り積もってしまうため、ピカピカの車はあまり見かけないのは確かだ。

 続いて、3つ目として「日本ではボックス型の車が主流だった」と紹介。中国ではボックス型は人気が低いので驚くのだろう。日本では狭い面積で車内空間をできるだけ広くしたいのでこういう流行になったのだろう、と記事は分析している。4つ目は「SUV車が少ないこと」。中国ではSUV車が非常に人気なのでギャップを感じるようだ。5つ目には「大都市ほど軽自動車が少ない」と紹介。これは、交通機関の発達した都会では、地方のように軽自動車を2台目として購入することがないからではないかと推測している。

 残りの5つに関しては、「意外と改造車が少ない」こと、「スポーツカーが少ない」、「ハイブリッド車が主流になっている」、「マニュアル車をほとんど見かけない」、そして、「サンルーフ付きの車が少ない」ことを紹介している。改造車に関しては、日本には「イニシャルD」などの漫画で出てくるのに、と不思議そうだが、それはアニメのイメージが強すぎるようだ。また、中国ではサンルーフ装着率が非常に高いのも特徴だ。

 日本も中国も日系メーカーが人気だが、ユーザーの求めるニーズは異なっており、人気となる車種も随分違うと言えるだろう。自動車の普及が日本よりずっと遅かった中国では、実用性よりも大きな車や「サンルーフが付いている」など、メンツや見た目を重視する傾向がまだ強いということなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本は中国では見たことがない車ばかり! だが驚きはそれだけじゃなかった=中国