日弁連は12月6日、都内で臨時総会を開催した。日弁連の理事数の定員を71から4人増やし、4人全員を女性が選ばれるようにする議案を、賛成多数で可決した。増加した女性理事の就任は、2021年4月予定。

日弁連の理事における女性割合は、2014年度から2019年度にかけて8.45%から15.49%の間で推移している。一方で、日弁連は、第三次男女共同参画推進基本計画(2018年度から2022年度)において、理事者(会長、副会長、理事)のうち女性が占める割合について、20%を目指している。

今回の議案では、現状の理事の定員数を71人から、4人増やし75人として、男女共同参画の観点から、増加した4人について、全員を女性が選ばれる仕組みとした。また、女性理事の占める割合について政府目標の「指導的地位に占める話女性割合」と同じ30%を努力目標として、環境整備に務めることも明記した。

日弁連は、各地の弁護士会に女性理事を積極的に登用するように求めてきたが、日弁連の担当課によると「(女性割合を20%とするには)自然な流れに任せると、個別の努力では難しいところがある。政策決定に女性が関わることの重要性を鑑みて、積極的な改善措置として議案を提出した」とする。

この日は、他にも2020年6月から2023年6月までの特別会費についての議案も提出。少年・刑事財政基金特別会費を月額1600円(2020年5月まで1900円)、法律援助基金特別会費を月額900円(同900円)とする議案も、賛成多数で可決した。

日弁連、女性理事増加のための議案可決 定員を4人増やし、全員女性に