モレノ監督は試合後にメッシを批判「外界を閉ざす選手は聞き分けがない」

 バルセロナは現地時間7日、リーガ・エスパニョーラ第16節で日本代表MF久保建英の在籍するマジョルカと対戦し、5-2で大勝を収めた。エースのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシは貫禄のハットトリックを披露したが、試合中にマジョルカのビセンテ・モレノ監督と一触即発の雰囲気となったことにスペインメディアが注目を寄せている。

 バルセロナの本拠地カンプ・ノウで行われた一戦では、“古巣対決”となった久保に痛烈なブーイングが沸き起こっていた。試合は前半7分にフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンが先制点を奪って迎えた同17分、ペナルティーエリア手前でボールを受けたメッシが振り向きざまに左足を振り抜き、強烈な一撃をゴール左上に突き刺した。

 メッシは前半41分、後半36分にネットを揺らし、貫禄のハットトリックを達成。勝ち点3奪取の立役者となったが、スペインメディアは試合中に起きた“あるいざこざ”に注目。マジョルが1点を返しスコアを2-1とした直後の前半36分、タッチライン際でメッシが後ろからのチャージを受け、苦悶の表情を浮かべてピッチに転倒した。

 最終的にはファウルとなったものの、立ち上がったメッシは付近に立っていたマジョルカのモレノ監督と口論を始める。メッシは睨みながら指をさして激しい口調を見せ、モレノ監督もそれに応じる形となって、一触即発の雰囲気にクロアチア代表MFイバン・ラキティッチが仲介に入ったものの、プレーが再開されても両者は言い合いを見せていた。

 スペイン紙「マルカ」は「モレノ監督がメッシと衝突」と見出しを打って報じ、「メッシファウルに対しイエローカードを要求したことに対し、モレノ監督が反論の言葉を吐いた」と状況説明していた。また、試合後にモレノ監督は「外界を閉ざす選手は聞き分けがない」と名指しこそしなかったものの、暗にメッシを批判するような発言を残したことも伝えている。

 また、バルセロナ専門サイト「FCBN」は「普段メッシは滅多に怒らないが、この日はモレノ監督に激昂した」と取り上げ、「メッシが頭に血が上る緊張感が走り、右手の人差し指を突き出すほどの激怒を見せ、テクニカルエリアまで迫っていた」と指摘。パフォーマンスではハットトリックの“らしい”姿を見せたメッシだが、怒りを露わにする珍しいシーンとなった。(Football ZONE web編集部)

バルサのメッシ(右)とマジョルカのモレノ監督が口論【写真:Getty Images】