今、ネット上でプールに入る前の腰洗い槽が話題になっている。しらべぇ取材班は、関係各所にこの件を詳しく聞いてみた。
■肩まで腰洗い槽に…
その内容は、「私は腰洗い槽に肩までつからされ、その後地獄のシャワーまで浴びさせられた世代です」といったもの。
これに関して、「今の子供たちは、腰洗い槽につからないの?」や「同じ世代です」「え、今は違うの?」などといった意見が相次いでいる。一体全国の腰洗い槽事情は、どうなっているのだろうか。
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■学校の判断
現在、ふるさと納税を利用して、各学校にプールの設置を進めている泉佐野市。ここの最新プールには、腰洗い槽はないという。担当者は、「腰洗い槽に変わるシャワーが、頭、腰、足用に三点設置されている。ただし、温水ではない」と話す。
大阪府では条例で、不特定多数が利用するプールへの腰洗い槽の設置を義務付けておらず、足と頭2点から浴びれるシャワーがあれば良いことにしている。
大阪市内の学校では、腰洗い槽と2点シャワー両方を設置しており、学校の判断でどちらでも使えるようになっているという。
■過敏症児童への配慮
千葉市では、2005年に市内の小中学校全校で、腰洗い槽を廃止した。担当者によると、腰洗い槽の塩素濃度が高いため、アトピーや過敏症の児童・生徒への配慮だという。
さいたま市では、腰洗い槽に関する調査結果はないとのこと。一方、厚生労働省は、2001年7月24日の「遊泳用プールの衛生基準について」という通知を改正し、不特定多数が利用する市民プールなどの腰洗い槽廃止を決めた。
■循環ろ過装置の普及
学校のプールを所管する文部科学省の担当者は、取材に対して「厚労省の通知は、プールに循環ろ過装置の設置を義務付けている。2015年の全国の学校の循環ろ過装置の設置率は、95%にのぼる。
循環ろ過装置が設置されていれば、腰洗い槽は必要がない」と話す。「ただし、残りの5%では腰洗い槽、もしくはシャワーがもちろん必要」と述べた。
最後に、学校のプール施工を行っている、ヤマハ発動機プール事業推進部営業担当によると、「最近新しくプールを設置する学校は、腰洗い槽をほぼ設置していない」とのこと。
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