『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』でブルーリボン賞新人賞を受賞、『午後の紅茶』のCMも話題の女優・南沙良が主演を務める映画『もみの家』より、本ビジュアルと予告編が解禁された。また主題歌は羊毛とおはなの「明日は、」に決まった。

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 本作は、心の悩みから不登校になってしまった少女が、問題を抱えた若者を受け入れ自立を支援する施設「もみの家」での出会いや経験を通じて成長していく姿を描く。

 主演はこれで3作目となる南が、実年齢と同じ16歳の少女役を熱演。また、「もみの家」の経営者・佐藤泰利を緒形直人、泰利の妻・恵を田中美里がそれぞれ演じる。メガホンをとるのは、監督デビュー作『真白の恋』で第32回高崎映画祭 新進監督グランプリなどを受賞した坂本欣弘。前作からタッグを組む脚本の北川亜矢子と共に、再びオリジナル脚本の映像化に挑む。

 心に問題を抱えた若者を受け入れ共同生活を送る「もみの家」に、16歳の本田彩花(南)がやってきた。不登校になって半年、うつむきながらやってきた彩花は、周囲に暮らす人々との出会いや豊かな自然、日々を過ごす中で感じ取った大切な何かに突き動かされ、少しずつ自らの気持ちと向き合あっていく…。

 ビジュアルには、主人公の彩花(南)ともみの家の代表・佐藤(緒形)が向かい合う姿が大きく写し出されている。学校に行けなくなってしまい、もみの家に来た彩花の戸惑う姿や成長を優しく見守る佐藤の「大丈夫。ゆっくりと進もう。」とそっと後ろから支えるような言葉が添えられた。さらにタイトルにのる稲穂の鮮やかさや、もみの家に集う人々が農作業や自然にふれることで成長する姿から、穏やかな雰囲気を感じ取ることができる。

 予告編では、冒頭に彩花の母(渡辺真起子)が心配のあまり声を荒らげ、彩花がうつむきながらもみの家にやってくる姿が映し出される。慣れない生活の中で「帰りたい」とこぼしながらも、佐藤夫婦や淳平(中村蒼)やハナエ(佐々木すみ江)らに支えられ、少しずつ笑顔を取り戻してゆく彩花。一年を過ごす中で出会いや別れを通し、少女がどのように成長するのか、未来への期待が膨らむ内容となっている。

 主題歌「明日は、」を歌う羊毛とおはなのボーカルで2015年に他界した千葉はなは、本作の舞台・富山県の出身。豊かな自然に育まれたのびやかで心に染み込む歌声と、市川和則のアコースティックギター優しい音色が、映画のぬくもりを感じさせる。予告編でも使用されているサビの「喜んで 哀しんで 怒って 楽しんだあとは 君にも 会いにいけるよ」という歌詞は、まるで彩花のもみの家での暮らしをほうふつとさせるような、自身の中から再び湧き出すたくさんの感情に出会い成長する少女の心を思わせる。

 映画『もみの家』は2020年3月20日より全国順次公開。富山県では2月28日より先行公開。

映画『もみの家』本ビジュアル (C)「もみの家」製作委員会