中国では親や祖父母がの小学生の登下校の送り迎えをするのが一般的だ。これは中国で子どもを狙った誘拐事件が多発していることが大きな要因だ。中国メディアの今日頭条は2日付で、日本の小学生は自分たちだけで登下校しているのに、「なぜ子どもたちを誘拐し、売り飛ばす事件がまったく起きないのか」と題する記事を掲載した。

 記事は、子どもたちを誘拐し売り飛ばす事件はどんな国においても極めて重大な問題であり、また決して許すことのできない犯罪であると説明。1人の人間の人生や家庭の幸福を破壊する誘拐事件は決して許される行為ではないのはごく当たり前だが、記事は「日本はこうした事件が世界で最も少ない国の1つ」であるとし、日本ではランドセルを背負った小さな子どもたちが互いに手をつないで登校する姿をよく見かけることができると紹介した。
 
 さらに日本の小学生たちの場合、歩いて15分から20分ほどの近距離に学校があることも「保護者が送り迎えをする必要がない」ことと関係していると主張する一方、大人が付き添わない以上は「誘拐に遭うリスクは依然として高いはずなのに、なぜ日本はこうした事件が起きないのか」と疑問を投げかけた。

 この問いに対して、主な理由は「日本は経済的に発達しているうえに地域間の経済的な格差が少ない」ことにあるのではないかと主張。中国の場合、経済発展がひどく遅れている地域があり、これが児童誘拐と人身売買が多発する原因の1つになっているという見方を示した。

 中国では親や祖父母が子どもの登下校に付き添っているにも関わらず、中国における誘拐事件はますます多くなっているという報道もある。ある中国ネットユーザーからは、子どものいない中国人が自分の老後に何の保障もないことを心配して子どもを買うという状況が誘拐事件を誘発していると指摘するコメントが寄せられていたほか、人身売買を行う犯罪者に対する法的な処罰も軽すぎるのも問題と指摘する声も見られた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

子どもだけで登下校する日本「なぜ誘拐して売り飛ばす事件が起きないのか」=中国