中国の主要都市を比較的短時間で行き来できる「高速鉄道」は、今や中国人の身近な移動手段として広く利用されるようになった。中国は国土が広大であるため、たとえ高速鉄道であっても長時間の乗車になることも多く、車内では様々な食品が販売されている。

 だが、中国高速鉄道の車内で販売されている弁当は、「値段が高いくせに不味い」として名高い。一方、日本でも駅弁は旅のお供として欠かせない存在となっているが、中国でも「日本の駅弁は種類が豊富で美味しいらしい」と噂されている。それゆえ同じ弁当なのに「日本と中国でこれほどの差があるのはなぜか」と疑問を抱く中国人は少なくない。

 日本の弁当のスタイルが中国に導入されれば流行しそうなものだが、中国では日本のような駅弁は流行らないという。中国メディアの今日頭条は7日、中国で日本式の「駅弁」が発展しない理由を考察する記事を掲載した。

 記事はまず、日本の駅などで販売されている駅弁と中国の弁当の最大の違いは「特色」と「味」にあると指摘。日本では全国で同じ弁当が販売されているわけではなく、各地の特産や名産をふんだんに使用した内容となっていて、しかも「どれも非常に美味しい」と伝えた。それゆえ、日本各地の味を楽しみたければ、電車や新幹線に乗車して「各地で駅弁を食べれば良い」と論じた。

 しかし、中国人として唯一受け入れられない点は「日本の駅弁の冷たさ」であると指摘。冷めた食べものを口にする習慣のない中国人にとって「冷たい弁当」は受け入れられず、多少高くて美味しくなかったとしても、中国高速鉄道で販売されている「温かい弁当」のほうが中国人に合っている伝え、中国では日本式の「駅弁」は発展する余地がないのはこういう理由であると論じた。

 これに対して中国のネットユーザーからは「中国高速鉄道の弁当はぼったくりだ。25元(約390円)で販売されていれば食べない人はいないが、あんな弁当が45元(約700円)で売るなんて」といった意見が寄せられ、多くの人から支持されていた。しかも中国では温かいだけでなく、安くて美味しい弁当が求められているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の駅弁は確かに「すばらしい」、だが「中国では売れないと思う」=中国メディア