2019年12月10日、朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)で紹介され、世間の関心を集めている『カスタマーハラスメント』。

カスハラ』とも呼ばれるこのハラスメントは、客から店員に対する悪質なクレームや迷惑行為をさしたものです。

カスハラに限らず、セクハラやパワハラなど、いまやさまざまなハラスメントが蔓延する現代の日本社会。

こうした現状に触れた上で、タレントの武井壮さんはある『疑問』を投げかけました。

武井壮「最低限のモラルがない人間にだけはなるなよ」

セクハラやパワハラなどは、以前から問題視され解決に向けた取り組みが行われていました。

それは社会で働く人たち一人ひとりが問題意識を持ち、「許さない」という姿勢をつらぬいたからこそ成し得たことです。

しかし、ハラスメントが行われている場所が、職場ではなくネット上だったとしたらどうでしょうか。

ネット上の掲示板には個人に向けた誹謗中傷の言葉が書き込まれ、InstagramやTwitterでは心ないメッセージを送る人がいる…悲しいことに、日常的に行われていることです。

武井さんは、そうしたネット上で行われる『攻撃』を「現実以上に大きな力を持った暴力になることに、そろそろ気付くべき」と強い口調で批判しました。

ダルビッシュ有「誹謗中傷してる側が一方的に弱いだけ」

武井さんの投稿に対して、メジャーリーガーダルビッシュ有さんも反応。ネット上での誹謗中傷が社会問題化している韓国を例にあげ、このようにコメントしています。

同年11月下旬、日本でも活動していた韓国の女性アイドルグループ『KARA』の元メンバー、ク・ハラさんが自ら命を絶ちました。28歳でした。

自殺の原因には、韓国SNS上での誹謗中傷も関係していると見られており、ハラさんの一件を受け、韓国国内ではネットを利用する際の実名制を求める声が高まっているといわれています。

武井壮さんやダルビッシュ有さんに同意の声多数

武井さんとダルビッシュさんの意見は反響を呼び、共感の声が多数寄せられています。

・自分の行動や発言の『その後』を考えられない人たちは、心だけでなく想像力も弱い。

激しく同意。もっと罰則を強化してほしい。

・顔が見えないと強気になる人って、本当にかっこ悪い。

誹謗中傷を書き込む側は、自分のストレスを解消するためだけに気軽に行っている場合がほとんどです。

しかし最近では、個人に向けて誹謗中傷の書き込みをした結果、相手から多額の損害金を請求される訴えに発展した例も。

安易な行動にはリスクが伴うのだと、社会全体で認識を改める必要があります。

それ以上に大切なのは、「自分さえよければいい」という考えは捨て、スマホやPCの画面の先には、感情を持った生身の人間がいることを理解することでしょう。

ネットやリアルといった場所に関係なく、人として持つべき最低限のモラルの有無が問われています。


[文・構成/grape編集部]

出典
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