犯罪者の心理について、デール・カーネギーが自身の著書に麻薬王と恐れられたアル・カポネほどの極悪人でも「自分を悪人だとは微塵も思っていない」と綴っている。このほどアメリカの警察署で83歳の男性に暴力を振るったことで逮捕された男のマグショット(逮捕後に撮影される写真)が公開された。しかし、あまりにふざけた表情をした男のマグショットに驚きと憤りの声があがっている。『New York Post』『ABC7 News』などが伝えた。

カリフォルニア州ノーコのヒルサイド・アベニューにある住居で今月6日午前4時頃、高齢男性が不法侵入の男に襲われたと通報があり、リバーサイド郡保安局の保安官が現場に駆けつけた。被害者である83歳の男性は、以前部屋を貸していた顔見知りの男ポール・スティーブン・オットーPaul Stephen Otto、27)に暴力を振るわれ、窒息させられそうになったという。

ポールは保安官が現場に到着した際に、自分のシルバーのボルボセダンに乗って逃走を図った。すぐに保安官らも警察車両でポールを追跡したが、現場近くの交差点で他の車両と衝突事故を起こし走行不能となった車に乗るポールを発見、その場で逮捕した。

ポールと衝突された側の運転手の双方とも大事に至ることはなかったものの、ポールは身柄を拘留される前に怪我の治療を受けたようだ。だがポールが世間を騒がせたのは、これだけに留まらなかった。この事件を伝えるために各メディアがリバーサイド郡保安局にポールのマグショットを依頼したところ、呆れた写真の存在が明らかになった。

マグショットは主に欧米で逮捕直後の容疑者の顔写真を撮影するものだが、ポールのマグショットは顔をカメラのレンズに合わせることなく目を寄り目がちにして、まるで嘲るかのように舌を出している。ニュースサイトの『FOX 12 Oregon』や『ABC7 News』はこのポールのマグショットを掲載し、その表情に何も触れることはなく淡々と事件の詳細を伝えた。

しかし人々はこれを見過ごすことはなかった。SNSでポールのマグショットを見た人達からは、次のような声があがっている。

「警察も45枚くらい写真を撮って、これが一番マシってことで公開した写真なのかもね。」
「アニメのザ・シンプソンズに出てくるキャラクターのようだ。」
メンタルヘルスに問題があるとしか思えない。」
「こんなのがいるから、私は銃を持たざるを得ないんだ。」

このたび被害にあった高齢男性は現場で救急隊により怪我の手当を受け、命に別状はなさそうだ。一方のポールは保釈金30万ドル(約3,260万円)の設定でロバート・プレスリー拘置所に拘留されている。同保安局では現在、事件に関する情報提供を呼びかけているが、ポールのアカウントと見られるTwitterには事件の前日5日に「宣戦布告だ」「第三次世界対戦を今から勃発する!」などといったツイートがなされていたことが分かっている。

画像は『New York Post 2019年12月8日付「California man arrested for alleged assault sticks tongue out in mugshot」(Riverside County Sheriff’s Department)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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