日本には利用者のことを考えた「親切な設計」があちこちに見られる。それは、「コンセント」という小さな部分からもわかるという。中国メディアの今日頭条は6日、日本のコンセントがいかに実用的かを紹介する記事を掲載した。

 国によってコンセントプラグの形状は異なっており、電圧も違う。日本は2つの長方形のピンが2つついているAタイプに統一されている。このタイプが使われているのは、海外では米国や北米、近隣国ではタイ、カンボジアフィリピンベトナムなどがあるようだ。

 これに対して中国では数多くの種類の形状が使われているが、日本と同じ二又のAタイプと三つ又のO2タイプが主流と言えるだろう。そのためか、一般の家庭などのコンセントは、どちらも対応できるように上はAタイプ、下はO2タイプのコンセントとなっており、一見すると便利そうな設計になっている。

 しかし記事は、実際のところ中国のコンセントは親切設計ではないと指摘。なぜなら、O2タイプにプラグを差し込むと、上のAタイプにはプラグが差し込めないことがほとんどであるためで、実質的に1つのプラグしか差し込めない。この不合理さは中国のユーザーらも常日頃から感じているようで、「こんなに大きな欠陥を改善しようとしないメーカーがつぶれないのはおかしい」など不満の声が多く寄せられていた。

 一方、記事は日本のコンセントが親切設計になっていると称賛。コンセントが2つあればプラグを2つ差し込むことができ、3つコンセントがあれば3つ差し込むことができると、その合理的かつ人に優しい設計を高く評価している。

 合理性ももちろんそうだが、中国のコンセントにはそれ以前の問題として安全性に不安があるのが現状だ。プラグを差し込むとぐらぐらして、発火の恐れがあり、実際に火花が散るのもよくあることで、焦げて黒ずんだコンセントを見かけることも少なくない。中国のコンセントは、「利用者のことを考えた設計」を目指す前に、まずは安全性を確保したほうがよいのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

我が国とは違う! 日本のコンセントに見られる「利用者を考えた親切な設計」=中国