女優の浜辺美波と福本莉子がダブルヒロインを務め、俳優の北村匠海が共演する映画『思い、思われ、ふり、ふられ』の実写版より、邦画業界初となるデジタルサイネージを使った“動き出すポスター”が公開された。

【写真】映画『思い、思われ、ふり、ふられ』の“動き出すポスター”をチェックする浜辺美波と福本莉子

 咲坂伊緒の同名漫画を映画化する本作は、4人の高校生の男女の切なくすれ違う恋模様を描く青春ラブストーリー。実写版のほかアニメ版も製作される。浜辺と北村の映画での共演は『君の膵臓をたべたい』(2017)以来。監督は『アオハライド』以来の咲坂作品のメガホンとなる三木孝浩が務める。

 偶然出会ったタイプの全く違う山本朱里(浜辺)と市原由奈(福本)、朱里の義理の弟の山本理央(北村)と由奈の幼なじみの乾和臣(赤楚衛二)は、同じマンションに住み、同じ学校に通う高校1年生。理央に憧れる由奈、朱里に言えない思いを抱える理央、秘密を抱える朱里、ある秘密を目撃してしまった和臣。それぞれの思いは複雑に絡み合い、相手を思えば思うほどすれ違っていく。

 完成した“動き出すポスター”は、浜辺、北村、福本、赤楚が床に寝そべって空を見上げているところから、「青春が、動き出す」というコピーとともに4人が動き出し、それぞれ1人ずつの表情をとらえた後、「恋、それぞれの結末へ」というコピーに転換し、全員そろった4分割の構図に切り替わるというもの。恋愛、葛藤、成長の躍動感がテーマである本作であるからこそ、彼らの動き出す青春をこの“動き出すポスター”で表現している。

 この“動き出すポスター”は、屋外、電車内の広告が急激に動画へとシフトしている昨今、「映像が一番の武器である映画は、何故いつまで静止画のポスターなのか」という疑問点から企画がスタート。ポスター=静止画という概念を覆す新しい映像広告物として発案・完成させた。

 制作過程では三木監督が自らのディレクションのもと、ポスターやスマホの画角に合わせて縦型で新規撮影。監督自身も縦型で撮影するのは初めての試みで、「思春期のキャラクター達の、一か所に留まらずたゆたうように動き続ける想いを描いた本作の空気感を、静止画ではなくこの“動き出すポスター”で表現出来たらと思って創りました」とコメントしている。

 解禁に先駆け、ダブルヒロインを演じる浜辺と福本が新宿ピカデリーを訪れ、サイネージに流れている様子をチェック。2人は「すごい動いている! 懐かしい! いいですね!」と興奮した様子で、フロア一帯で掲出されている“動き出すポスター”を見つめていた。

 今回解禁された30秒のタイプのほか、朱里(浜辺)、由奈(福本)、理央(北村)、和臣(赤楚)それぞれのキャラクター編も作られており、各地の映画館でも順次展開予定。

 映画『思い、思われ、ふり、ふられ』実写版は2020年8月14日より全国公開。

映画『思い、思われ、ふり、ふられ』の“動き出すポスター”をチェックする(左から)浜辺美波と福本莉子 (C)2020 映画「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会 (C)咲坂伊緒/集英社