さまざまなハラスメントが社会問題となる昨今。パワハラやモラハラ問題が表面化し、体質改善を求められるのは、一般企業ではもちろん、スポーツ界でも然りである。常識やしきたりだと思われていた体制や指導方針などについて、時代の流れと共に意識が変化し、疑問や違和感を持たれるようになったことが一因だろう。
スポーツ界のパワハラ問題はなぜ起きる
スポーツ界には、勝つことが一番という強い意識と、縦社会を重んじる権力構造の図式がある。権力者が一番という、絶対君主の世界なのだ。現指導者も、かつて歩んだ道のりなだけに、厳しい指導や叱咤が輝かしい結果に導くという意識を持ちがちになる。このような古い考え方が根付いているところに原因があると考えられるだろう。
公正・明朗なはずのスポーツ界の闇
何事にも平等で快活なイメージのスポーツ界に起こるさまざまハラスメント問題とは?
Jリーグ・湘南ベルマーレを率いる曹貴裁監督による、「お前はチームの癌」「お前の変わりはいくらでもいる」など選手やスタッフへの暴言・罵倒が問題となった。騒動後は監督出場停止となり、進退について検討されていたが、パワハラ認定され、曹監督は解任ではなく辞任となった。フロント側の問題意識の希薄化に疑問が残された。
ネットでは、「部活の顧問や民間企業なら一発アウトですが、プロサッカークラブなら許されるのか?」など、疑問の声が寄せられている。
■モラハラ問題提訴中の織田信成に、教え子保護者からモラハラ告発
関西大学アイススケート部の監督辞任は、コーチによるモラハラが原因で精神的に追い込まれたものとし、織田信成がコーチ側に損害賠償の提訴に踏み切った。ところが、突如、教え子保護者が、織田からモラハラを受けたと告発。フィギュアスケート界の見過ごせない派閥争いか。
ネットでは、「なんとなく告発合戦のような」という声もあがっている。
金メダリスト伊調選手への練習妨害などのパワハラを謝罪し、大学の監督を解任、日本レスリング協会の強化本部長を辞任した栄氏が、至学館大学のレスリング部に外部コーチとして復帰した。
「選手からの要望」と大学側がコメント、その関係性とは?
「スポーツ界の連中には倫理観ってものがないのでしょうか。」ネットからは厳しい声も。
古き悪しき慣習を改革せよ
「歯を食いしばれぇ」というスポ根ドラマは大昔の話。今のスポーツ界に求められるものは、選手と指導者の古い慣習を見直し、信頼を復活させるということ。そのためには、選手やコーチ・監督を束ねる組織の体制も見直すべきである。時代に合わせた環境創りや改善こそが利益や勝利を導くのだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
コメント