中国メディア・東方網は11日、日本の幼稚園で行われる卒園式の様子について紹介する記事を掲載した。

 記事は、日本は年度末が3月であり、桜のつぼみがほころぶ3月に幼稚園を含む各種学校で卒園式、卒業式が行われるとしたうえで、人生において最初に迎える「卒業」である卒園式の様子を紹介している。

 まず、会場にはとても荘厳な雰囲気が漂い、正面には国旗と幼稚園の園旗が掲示されているとし、正装した母親とともに、普段は仕事で忙しい父親も仕事を休んで参列すると伝えた。そして、式が始まると胸に花を着けた卒園児たちがピアノ伴奏に合わせて静かに入場し、みんな揃ったところで着席するとした。

 さらに、卒園証書の授与では園児一人一人が園長から人生初の「証書」を恭しく受け取り、園長に深々とお辞儀をすると説明。その間、他の園児たちは自分の順番が来るまで静かに椅子に座り、会場内はシーンと静まりかえっているとし「この荘厳な時の流れが、その場にいる人たちを感動させるのだ」と評している。

 また、卒園式は子どもたちの成長を総括し、新たな門出を祝う園長の祝辞、保護者代表のスピーチと続き、さらには年少、年中の在園児によるお祝いのメッセージや歌があったのち、最後に卒園児がみんなで歌を歌い、記念撮影をすると紹介。その後、卒園児は教室に戻り、先生と最後のお別れをして帰ると伝えた。

 記事は、日本の幼稚園の卒園式は中国のものとは異なり、子どもたちの華やかな「お遊戯」や遊びの時間はなく、簡素なものであると評する一方で「しかし、どの保護者もその場の雰囲気に心を動かされ涙を流すのだ」とした。

 そして、「子どもたちはこの日、歌や言葉で親や先生、友だち、そして幼稚園に感謝の心を示す。子どもたちの感謝の心を育む、ここに日本の卒業式が持つ本当の意義があるのかもしれない」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

日本の幼稚園の卒業式は、「泣ける」イベントだった=中国メディア