タレントふかわりょう(45歳)が、12月12日に放送されたニュース番組「AbemaPrime」(AbemaTV)に出演。犯罪・事件の加害者をどこまで守るべきなのか――について、持論を語った。

番組はこの日、今年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、自らも重いやけどを負った容疑者に施された高度治療について、批判の声も上がっていることを取り上げ、“加害者をどこまで守るべきか?”をテーマに議論を展開。

スタジオには、加害者の治療を行う葛藤をインターネット上で告白した総合南東北病院外科医長の中山祐次郎さん、「なぜ被害者より加害者を助けるのか」(産経新聞出版)の著者で弁護士の後藤啓二さん、加害者の家族支援団体「特定非営利活動法人World Open Heart」理事長の阿部恭子さんが出演し、様々な立場や目線から議論を交わした。

医師の中山さんは「このような非常に重大な犯罪(京アニ放火殺人事件)で、まだ容疑者とはいえ、現場の医師とか看護師とか、医療スタッフはかなり辛い、苦しい葛藤をしながら治療をしたんだと思います。やけどの治療っていうのは非常に大変なんです。ただ、お金をかければ治るわけではない。毎日、全く動かないような人を6、7人で一生懸命お風呂入れて、全身に軟膏を塗って、集中治療という形で24時間つきっきりでやって治るかどうか。すごく苦しいので。その人たちにエールを送りたかった」と、医療者でありながら、その葛藤を公に告白した理由を明かした。

また、加害者家族の支援団体で理事長を務める阿部さんは「罪を犯した人の多くは、自分もどこかで被害者だと思っている。自分もかわいそうな人間だと思っている、だから人を傷つけることに躊躇がない。でも、本当にあなただけが辛かったんでしょうか? 家族はどんな思いになってますか? ということを話し続ける中で、変わっていく人もいます。それが私は償いだと思うし、それをきちんと理解するまで生きてほしいんですよ。理解することで、その人の中で苦しみが始まるんです。その葛藤の材料を与えたいと思って、私はこの支援に関わっています」と、自身の活動への信念を語った。

弁護士の後藤さんは「私は加害者支援の必要性を否定するつもりはないんです。まずは被害者をとにかく救うことが大事で、加害者の方には葛藤して反省してもらわないとダメなんですけれども、それは被害者に真摯に謝罪して、できるだけの賠償をして、そこからだと思うんですよね。そこがない限り、被害者をほったらかしにしたままで、加害者を支援するというのは、優先順位がどうなっているのかなと。まずは謝罪、賠償から、反省が始まるのではないかと思ってます」と話した。

議論を受けて、番組のMCを務めるふかわは、「今、加害者と被害者という2つのカテゴリーで、その方が考えやすいからというのもありますが、実は、自分の中ではあまりそのように分けられないところもあって。その瞬間において、被害者と加害者という関係ではありますが、その加害者も別の局面では被害者だった可能性もある。つまり、ずっと被害者であった人が最終的に加害者に着地してしまった。そのモンスターを作ったのが、社会や環境であって、我々も直接ではないですが、その責任の一部は感じなくちゃいけないのかなと、私は考えている人間です」と語る。

続けて「ただ、もちろん私も人間なので、自分の大切な人が殺されたとき、その理屈通りに考えられるかというと、その自信はないのですが、被害者と加害者というふうに、その瞬間だけを分けることはむしろ危険であって。例えば、いじめの事件。いじめられっこと、いじめっこがいる。後藤さんおっしゃるように、まず助けるべきはいじめられっこだと思います。ですが、そのあとやるべきことはいじめっこを糾弾するのではなく、いじめっこを助けることだと思うんですね。きっとそこに、そういう行為に至ってしまった環境、社会が影響していると思っているので。単純に二元論で、加害者だから、被害者だからという風に割り切れない考えを私は持っています」と自身の考えを切々と述べた。