なでしこジャパン(日本女子代表)は14日、E-1サッカー選手権2019の第2戦で中国女子代表と対戦し、3-0で快勝した。

2010年以来のE-1制覇を目論むなでしこジャパン。初戦のチャイニーズ・タイペイ戦はFW岩渕真奈とFW田中美南、FW池尻茉由の3選手が2点ずつを挙げるなど9-0の大勝スタートを飾った。

高倉麻子監督は今回の中国戦に向けてDF南萌華、DF松原有沙、岩渕の3選手を除く先発8人を変更。GKに山下杏也加、最終ラインに清水梨紗、南、松原、宮川麻都。中盤に籾木結花、三浦成美、杉田妃和、池尻。2トップに長谷川唯、岩渕が起用された。

立ち上がりから主導権を掴んだなでしこは9分、岩渕の相手陣内中央でのキープから籾木、宮川とボックス付近で細かく繋ぎボックス中央に走り込んだ岩渕にボールが渡る。すると、体勢を崩しながらも右足のスライディングシュートがGKの股間を抜き、幸先の良い先制点となった。

この先制点をキッカケにビハインドの中国が圧力をかけてくる中、徐々に押し込まれるなでしこ。それでも、粘り強い守備で失点を許さない。逆に、岩渕や長谷川を起点に幾度かロングカウンターを繰り出すが、フィニッシュまでには至らず。

前半半ばから終盤にかけても一進一退の攻防が続く中、前半終了間際に再びエースが魅せる。44分、前線からの果敢なプレスで長谷川がボールを奪い切ってすかさずゴール前のスペースに飛び出した岩渕にスルーパスが通ると、岩渕は飛び出したGKの頭上を抜く絶妙なループシュートで再びゴールネットを揺らした。

岩渕の初戦に続く2ゴールの活躍によって余裕をもって後半に臨んだなでしこ。立ち上がりの47分には池尻との連携でゴール前に飛び出した岩渕にハットトリックのチャンスも左足のシュートは相手GKの好守に遭う。

後半も良い入りを見せたなでしこは54分、長谷川を下げてFW小林里歌子を投入すると、この選手交代が追加点をもたらす。左サイドからボックス左にカットインした小林がGKの手前でバウンドさせるシュートを放つと、このこぼれ球を岩渕が難なく押し込んで今度こそハットトリックを達成した。

これで勝利に大きく近づいたなでしこは殊勲の岩渕を下げて57分に田中を投入。61分には籾木のスルーパスに抜け出した三浦に4点目のチャンスも、ボックス右で放ったシュートは惜しくも左ポストを叩く。

その後は一矢報いたい中国が攻撃的なカードを切って攻勢を強める中、途中出場のタン・ジャリに続けて決定機を許すが、GK山下が再三の好対応でゴールに鍵をかける。

試合終盤にかけては互いにゴールに迫る場面を作り合うが、試合はこのまま3-0でタイムアップ。この結果、大会2連勝のなでしこは2010年以来のE-1制覇に王手をかけ、17日に行われる韓国女子代表との最終戦に臨むことになった。

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