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 生体発電で獲物を麻痺させるというとんでもない技を有するデンキウナギ

 彼らは名にウナギとあるものの、いわゆるウナギとは違う特殊な体の持ち主。体長のほとんどを占める発電器官によって、時には800V以上もの高電圧を発生させることができる。

 アメリカでそんなデンキウナギの能力を可視化した水族館のクリスマスイベントが人気を博している。このイベントで活躍するのはミゲルワトソンという名で親しまれているデンキウナギだ。

 ワトソン氏の放電と共に輝く一風変わったイルミネーションを見てみよう。

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Can an Electric Eel power the lights on a Christmas Tree? (SPOILER WARNING: Sort of.)

デンキウナギの放電と連動して光るツリー

 これはテネシー州チャタヌーガにあるテネシー水族館のクリスマスイベント。

 このイベントではデンキウナギミゲルワトソン氏の放電と連動して、水槽のそばのクリスマスツリーのライトが光ったり音が出たりする。

ほんのり瞬いてるときはけっこうムーディ
スクリーンショット-(509)

でも時々バシッ!と光るぞ
スクリーンショット-(519)

 スタッフはこのように説明している。

 「ライトが激しく点滅する時は、デンキウナギが食べ物を探しているときです。この時は低圧電気が絶え間なく発生します。激しい閃光は食べているときや興奮してるときに発生する高圧の電気ショックを示しています」

 このイベントは現地でも大人気で、たくさんの来場客がデンキウナギのかたわらで光るツリーを見にやってくるそうだ。

時には800V超え!冷凍の餌にも興奮!

 水族館によると、餌を探しているときのデンキウナギから発生する電圧は10V程度。だが時には800Vを超える時もあるという。

スクリーンショット-(522)

 彼らは身を守る時や獲物を気絶させる時だけ高電圧を発生させる。

スクリーンショット-(521)

 ちなみにワトソン氏の飼育係のスタッフも彼のお食事タイムにはスリリングな体験をするそうだ。

「私たちが食べ物を水槽の中に落とすと、ミゲルは本当に興奮して、それを気絶させようとして高電圧を発生させます。彼にあげてる餌は冷凍したものですが、それでも彼はすごく興奮するんです」

 なお、このツリーのライトはワトソン氏の放電で直接光っているのではなく、水槽内にあるセンサーが検知した電圧の高さをライトの光度で可視化したものだという。

日本でもデンキウナギのイベント開催中!

 現在日本でも同様のクリスマスイベントを行っている水族館がある。

世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ(岐阜県
2019年11月2日12月25日まで、デンキウナギの発電でクリスマスツリーがライトアップするイベントを開催中。期間中のお食事タイム(土日祝 13:00)には一層輝くイルミネーションが見られるぞ。

新江ノ島水族館神奈川県
2019年11月1日12月25日まで、デンキウナギが発電するエネルギーを活用する「デンキウナギのecoツリー点灯」イベントを開催中。デンキウナギの生態などをわかりやすく説明してくれる。

しながわ水族館(東京都
2019年11月27日12月25日までの「しな水のクリスマス2019」イベントで、デンキウナギがツリーのイルミネーションのお手伝いをする「デンキウナギイルミネーションツリー」を開催中。

 
 近ごろ水族館に足を運んでない人もそうでもない人も、強力な電気を発するデンキウナギの生態に思いを馳せつつ、期間限定のイルミネーションを楽しんでみてはいかがだろうか?

References:geekologie / youtubeなど /written by D/ edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52285578.html
 

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