TOKYO MX地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。12月11日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、税理士の中島加誉子さんが“変化する税制・おかしな税制”について見解を述べました。

◆意外と知らない、おかしな税制

政府・与党は、株や投資信託の運用益を非課税にする「少額投資非課税制度(NISA)」を2024年に刷新すると発表しました。中長期の運用に適した低リスクの商品に優先して投資される仕組みにして、個人に資産形成を促す狙いがあります。

中島さんによると、与党は12月13日に税制改革大綱を発表すべく、「今まさに税金をどう集めるかの大枠を決めているところ」なんだとか。今後はそれが閣議決定され、2020年3月末に国会で法案が通り、4月に施行という流れになっています。


今回の税制改革には、例えば5Gを導入する企業やスタートアップ企業に1億円以上投資する会社は減税するというものがあるそう。そして、その背景には「減税するというのは、そこにお金を使ってくれという国からのメッセージ」と中島さんは解説。

一方で、おかしな税制もたくさんあるそうで、その1つが前述の「NISA」。これは本来、貯金ではなく投資信託や株などにお金をまわし、国民の長期的な資産形成を促すために始まったもので、枠があるもののその利益は非課税となっていました。しかし、フタを開けてみると、「結局は短期の株売買に使われ、全然資産形成にならなかった」と中島さん。そのため、今回見直しが図られることになったそうです。

また、中島さんが最も気にしていたのが「未婚のひとり親」に対する税制。ひとり親には、離婚や死別、最初からシングルなどそれぞれさまざまな事情がありますが、現状は全て手当や税制が違い、「同じようにひとりで子どもを育てているのに、なぜ状況や経緯で違うのか」と指摘。これに関しては、昨年は見送られてしまったものの今年は公明党自民党が尽力し、10日夜に改正が決定。中島さんも「区別がなくなって本当に良かった」と笑顔を見せます。

その他、「海外の中古不動産の購入」に関しては、それが節税になるというスキームが蔓延してしまったため今回封じ込めが決定。さらに、「これもおかしい」と言葉を強めていたのが「ゴルフ場利用税」です。

かつては、「娯楽施設利用税」としてパチンコや麻雀、ビリヤードボーリングなどをやる人に税金をかけていたそうですが、消費税導入とともに廃止。しかし、なぜかゴルフ場利用税だけ残ってしまっています。

本来、お金に余裕がある人に税金をかけるためには所得税を改正すればいいものの、なぜゴルフ場だけ税金がかかっているのか、そこには自治体の問題があると言います。現状、「ゴルフ場利用税」は450億円もの税収があり、そのほとんどはゴルフ場がある市区町村の収益になるそう。それだけに「文科省は廃止したいけど、総務省が反対してずっとそのまま」だそうで、総じて中島さんは「理屈がたたないものはやめたほうがいい」と主張します。

BuzzFeed Japan」元編集長でジャーナリストの古田大輔さんは中島さんの話を聞き、「税と社会保障の話で言うと、みんなもっと“老後2,000万円問題”を意識したほうが良い」と言います。これは2019年大きな話題になったものの、今や忘れられてしまっている感がありますが、「安心する老後を築くためには、政府が税と社会保障をきちんとやらなくてはいけない。何も終わってない、みんな関心を持たないとみんなが困る」と訴えていました。


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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイトhttps://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter@morning_cross

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