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 必死で育てた作物を、次から次へと荒して食い散らかす野生の猿に頭を悩ませていたインドの農民たちが、あるアイデアでもって猿を撃退している。

 それは、犬を虎のような縞模様にペイントする方法で、ひとりの農夫が4年前に思いついたものだ。

 犬にとっては甚だ迷惑かもしれないが、この虎のような犬たちのおかげで、猿による被害が減少したという。

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Farmer paints dog as tiger to protect his crops from monkeys

農夫ら、作物を荒らす猿に悩まされ続けていた

 インドでは最近、絶滅危惧種だった虎の個体数が増える一方で人を襲うケースが報告されているが、カルナータカ州のナルル村では、ちょっぴり変わった虎が増えているという。

 正確には、虎の模様をした犬なのだが、この村では数匹の犬たちが虎のような縞模様になっているのだ。

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 その理由は、農夫たちが抱えている深刻な問題にあった。彼らは、野生の猿たちによって大切に栽培している農作物を荒らされる被害を何年も受けており、虎のような犬によって猿を農地から撃退する試みを実施している。

ひとりの農夫が4年前に虎犬のアイデアを思い付く

 ナルル村で農家をしているスリカンタ・ゴウダさんは、今から4年ほど前にウッターラ・カンナダ地区のバトカル周辺の農家で、虎のぬいぐるみがカカシのように使用されてあるのを見た。

 猿は虎の姿を恐れるために、ぬいぐるみを置いておくことで猿を作物に近付かせないようにするというアイデアに感銘を受けたゴウダさんは、早速自身の農場でもやってみようと思った。

 果たして、虎のぬいぐるみをカカシ代わりにしてみたところ、猿は怯えて近寄らなくなった。この効果に大喜びしたゴウダさんは、別の農場でも同様にトライ。そして猿が怯えた姿を見て喜んだ。

 ところが、猿が怖がっていたのは最初だけだった。次第に虎のぬいぐるみに慣れた猿は再び作物を荒すようになったのだ。

 そこでゴウダさんは、飼っていた犬の毛を虎のように縞模様に染めることを思い付いた。

染毛剤で犬を虎模様をペイント

 ゴウダさんは、飼い犬に染毛剤を使用して黒の縞模様を描いて農場で見張りをさせた。

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 人間が見ると虎ではないことは一目瞭然だが、猿の目には縞模様の犬は虎のように映るのだろうか。このアイデアは、虎のぬいぐるみよりもより一層の効果を発揮したようで、ゴウダさんの農地の被害は減少したということだ。

 染められた犬の模様は、一か月間は持つという。ゴウダさんの虎のような犬を見た他の農夫らも、野良犬を縞模様に染めて猿を撃退したり、またある農夫はスピーカーで犬の吠え声を流したりして、トウモロコシ畑から猿を追い出し、作物の保護に奔走しているという。


 SNSでこの奇妙な犬の姿がシェアされると、動物に染毛剤を使用することについての議論の声もあがったようだ。

 実は、犬が何かに似せるために毛を染められるのは今回が初めてのことではなく、過去に中国ではチャウチャウ犬がパンダのように白黒に染められ、同じくSNS上で物議を醸した。

 だがもしかしたら、インドなので、染毛剤はヘンナの可能性もある。ヘンナは植物性の染料で、ヘンナはマニキュアや白髪染め、ボディーペイントなどの染料として古代から使用されてきたハーブで、トリートメント効果もあるそうだから、そっちの方がまだ犬にやさしいかな。

 というか猿に虎柄とかヒョウ柄が有効なら、人間もその柄の洋服を身に着けることで猿から身を守れるっていうことになる?

 さらに言えば虎というよりはタスマニアタイガーに似てる?

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Vac1/iStock

References:republicworld.など / written by Scarlet / edited by parumo 全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52285539.html
 

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