セリエAが猿のビジュアルが使われた“反人種差別”ポスター掲示、ローマや団体も異議

 イタリア1部リーグセリエAが反人種差別キャンペーンで猿のビジュアルが使われたポスターを掲示することを発表し、物議を醸している。同リーグASローマも公式ツイッターで「驚き。正しい方法だとは思えない」と異議を唱えるなど反発の声が上がっている。

 セリエAでは近年、黒人選手への人種差別が大きな問題となっている。元イタリア代表FWマリオ・バロテッリベルギー代表FWロメル・ルカクセネガル代表DFカリドゥ・クリバリらが被害に遭っていることがニュースとして再三取り上げられていた。

 リーグとして人種差別撲滅に向けた動きを強めており、そのためのキャンペーンを推し進めているが、その“驚き”の手法に疑問の声が上がっている。

 それがセリエA本部に掲示されるというキャンペーンのポスターだ。アーティストのシモーネ・フガソット氏がデザインしたというそのポスターには、3匹の猿の顔が描かれているのだ。反人種差別を謳っているものの、イタリアでは黒人選手へのモンキーチャントが問題となっている状況なだけに非難の対象となっている。

 反差別団体「Fare」は「セリエAが何を考えているのか分からない。彼らは誰に相談したんだ?」「セリエAは吐き気のする冗談のようなキャンペーンを開始した」などとリーグ側の判断を痛烈に批判している。

 また、セリエAクラブASローマは公式ツイッターで「非常に驚いている」と猿のポスターによるキャンペーン展開に困惑した様子。「リーグ側が人種差別問題に取り組もうとしていることは理解できるが、これが正しい方法だとは思えない」と苦言を呈した。

 先日は、イタリアメディア「コリエレ・デッロ・スポルト」がローマのDFクリス・スモーリングインテルルカクの2人の黒人選手の写真を掲載し、そこへ「ブラックフライデー」の見出しをつけて報じ、同じように人種差別問題への理解がないと批判を受けたばかり。選手やサポーターだけでなく、メディアや運営側のリテラシーも問われる根深い問題となっている。(Football ZONE web編集部)

セリエA本部に掲示されるという反人種差別キャンペーン用のポスターが物議を醸すことに…(写真はイメージ)【写真:Getty Images】