2型糖尿病患者の女性の認知症発症リスクを低下

兵庫医科大学、国立循環器病研究センター奈良県立医科大学、熊本大学らの共同研究グループは、低用量アスピリン療法が、2型糖尿病患者の女性の認知症発症リスクを低下させる可能性を明らかにしました。



脳卒中や心血管疾患の再発予防のために使用され、血液をサラサラにする作用がある「低用量アスピリン療法」が2型糖尿病患者において認知症予防の効果を有しているかを検証するために、臨床試験を延長して解析しました。研究成果に関する論文は、2019年12月5日米国内分泌領域において最も権威のある 「Diabetes Care」の電子版に掲載されました。



臨床試験では、JPAD 研究(※)に参加し、本研究に同意した日本人2型糖尿病患者2,536人を対象に、ランダムに「低用量アスピリン」を服用するグループ1,259人と「低用量アスピリン」を服用しないグループ1,277人に分けて2002年2017年の約15年間で認知症発症の有無について追跡を行いました。
(※)日本全国163 施設と協力して 2002 年から開始した「日本人2 型糖尿病患者における低用量アスピリン療法の心血管疾患一次予防」の臨床試験。



低用量アスピリンの認知症予防薬活用に期待

試験の結果、対象者2,536人のうち、128人が認知症を発症しました。発症率について、男女差について分析を進めたところ、低用量アスピリン(81-100mg/日)の服用の有無で男性患者の認知症発症のリスクに差は見られませんでしたが、低用量アスピリンを服用し続けた女性患者については、認知症発症のリスクが42%低下したことが明らかになりました。



効果は女性にのみに認められましたが、今後研究を進めて、低用量アスピリン認知症予防効果を解明していくことで、将来的に低用量アスピリン認知症予防薬として活用されることが期待されます。



(画像はイメージです)



▼外部リンク
兵庫医科大学他、2型糖尿病女性患者における低用量アスピリン療法の認知症予防効果を臨床試験で明らかに



兵庫医科大ら、低用量アスピリン療法の認知症予防効果を確認