2019年は統一地方選と参院選が重なる12年に一度の選挙イヤー。政治山で今年実施された全国の選挙結果を集計してまとめたところ、国政3、地方1523、合計1526の選挙が執行され、前年の901を大きく上回りました。その内訳を見てみましょう。

 2019年に知事選挙が実施されたのは、投票日順に山梨、愛知、北海道神奈川、福井、三重、大阪、奈良、鳥取、島根、徳島、福岡、大分、青森、群馬、埼玉、岩手、高知の18道府県で、都道府県議会の一般選挙は茨城、東京、沖縄を除く44道府県で行われました。

 市区町村で見てみると、443の首長選挙(うち無投票169)、1017の議会議員選挙(うち補選64、無投票174)が実施されました。候補者数が定数を満たさず定数割れとなったのは10選挙(2018年は9選挙)で、議員のなり手不足が顕在化しました。

2019年地方選挙の月別執行数

 国政では、第25回参議院議員選挙(改選数124)が7月21日に執行され、自民党57議席、自民党と連立を組む公明党は14議席を獲得しました。自公両党で71議席となり、安倍首相が目標としていた改選の過半数(63)を大きく上回りました。

 一方野党は、立憲民主党が17議席と大きく伸ばして第一党となり、日本維新の会も10議席と増やしました。国民民主党は6議席、共産党は7議席を獲得したものの議席を減らしました。社民党は1議席を維持、れいわ新選組は2議席、NHKから国民と守る党は1議席、いずれも比例で獲得しました。選挙結果や各種情報・データは特集「衆議院議員選挙2019」をご覧ください。

当選者の最高齢は91歳、女性候補の割合は前年を上回る

 首長選挙の全国平均投票率は56.57%(前年比0.96ポイント増)で、最高は宇検村長選(1月20日投票、鹿児島県)の95.41%、最低は寒川町長選挙(9月1日投票、神奈川県)の26.75%でした。議会議員選挙は全国平均が56.59%(前年比1.7ポイント減)、最高が粟島浦村議選(4月21日投票、新潟県)の97.37%で、最低が茨城町議補選(4月21日投票、茨城県)の16.57%です。

 また、政治山で収集可能だった候補者の情報を調べたところ、2019年の候補者数はのべ2万4504人で、昨年の7070人を大幅に上回りました。候補者の平均年齢は58.3歳で、最年少は25歳(22人)、最高齢は94歳(1人)、当選者に限ると平均年齢は58.7歳、最年少25歳(13人)、最高齢は91歳(2人)ということが分かりました。

 女性候補の数は3351人で全候補の15.5%、うち当選したのは2701人で全当選者の15.5%でした(性別非公表を除く)。女性候補者の割合は前年の11.1%を4.4ポイント上回りましたが、世界各国の男女格差を測るグローバルジェンダーギャップ指数(2019年版、世界経済フォーラム)で、日本は153カ国中121位(2018年は110位)。この順位となった理由のひとつに、女性の政治参加度の低さが指摘されています。

※首長選挙を1件追加したため、選挙数、候補者数を修正しました(2020/1/10)。

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