アクトごとにクライマックスを迎えるような怒涛の初日となった『FM802 RADIO CRAZY』。続く12月26日、2日目は生憎の雨模様だった中、その冷えた雫すら心地よいほどの熱気あふれるパフォーマンスがこの日も続出! そんな、少しも失速することなく走り続ける『レディクレ』DAY2のハイライトを、浅井博章と板東さえかによるトークで超速プレイバックしたい。

板東さえか&浅井博章(FM802)

板東さえか&浅井博章(FM802

まずSpotify Early Noise LIVE HOUSE Antennaを舞台にreGretGirlが口火を切り、その後もBURNOUT SYNDROMES(R-STAGE)、フレンズ(L-STAGE)らが次々と開幕の鐘を連打! そんな各ステージトップ勢で最もどデカいZ-STAGEを制したのはヤバイTシャツ屋さんだ。

「蒸し風呂状態!」(板東)という怒涛のステージを経て、板東とFM802の両者に対する思いにも言及。「こやま(たくや)くん(Gt.Vo)が、私の名前も出してくれながら、「世界で一番最初にヤバTの曲をかけてくれたのはFM802!」という、嬉しい話をMCで語ってくれて」(板東)。というのも、とあるイベント時に板東はインディーズ時代のヤバTからCDを手渡され、それを当時『MUSIC FREAKS』のDJだったキュウソネコカミのヤマサキセイヤ(Vo.Gt)へ託したことがキッカケで、オンエアに至ったのだ。そんな主催側とアーティストとのイイ関係性にもほっこりしつつ、実はこのタイミング、1日のうちでメインの4つのステージで同時にライブが行われている唯一の時間帯! 「全ステージが重なっているのはココだけで、観て回るのは大変だったんですけど、(いいライブ続きで)気合入りましたね!」と浅井も力強く話してくれた。では以下より、DJ自らピックアップしたアーティストに触れていこう。

【PICK UP ARTIST】 TOTALFATR-STAGE

初日の目玉企画『ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BANDTHE YELLOW MONKEY トリビュートLIVE』でもボーカリストとしてのさらなる魅力を示したJose(Vo.Gt)とShun(Vo.Ba)。そしてBunta(Dr.Cho)から成るトリオ編成として、TOTALFAT は10月から新たなフェーズへ突入した。「ギターKubotyが脱退して人数が減ったにも関わらず、音が寂しくなった印象が全くない。相当練習もしたでしょうし、メンバーの気合いも伝わってきて、3人になってマイナスになったことは一切ありませんでしたね」(浅井)と、一層そのシルエットは頼もしいものになったよう。

板東も「昨日も含めFM802とはいろんな企画を共にやってきていた関係性もあって、お客さんとの距離感の近さをすごく感じました。さすがアニキ!」と、一層のタフネスをたたえた3人に大きな賛辞を贈ってくれた。

PICK UP ARTIST】 GLIM SPANKYL-STAGE

続いては、ブルージーなロックアプローチで無二の輝きを放つ男女デュオ・GLIM SPANKYに、多くのワンマンライブにも立ち会ってきた板東がロックオン。

グリムは昨年と同じく、2年連続のL-STAGEでの『レディクレ』でした。終演後に直接お話を訊いたんですが、「自分たちが一番楽しいセトリにしました」という言葉もあって。私にとっては意外で新鮮なセットリストでしたし、そういうテンションで挑んでくれたのも嬉しかったな」と、熱量高く語ってくれる板東。

パフォーマンスにも磨きをかけ続けるグリムのふたりらしく、「(松尾)レミちゃん(Vo.Gt)がハンドマイクでのステージングに挑戦した楽曲も。今までにないチャレンジを『レディクレ』の舞台でやってくれたということも印象的でしたね」と、連続出場ならではのアップデートも感じられたようだった。

PICK UP ARTIST】 04 Limited SazabysZ-STAGE

04 Limited Sazabys

04 Limited Sazabys

時を同じく、一方の浅井は昨年インフルエンザで出演できなかった04 Limited Sazabysのリベンジに刮目! 「昨年の倍返しとばかりに、大変盛り上げてくれましたね。何といってもハイライトは、「栞」だよね」と、2018年にGEN(Ba.Vo)がボーカル参加したFM802春のキャンペーンソングフォーミリ・バージョンでの披露をピックアップ

04 Limited Sazabys

04 Limited Sazabys

「作詞作曲を担ったクリープハイプにもきちんと許可を取っててね。1年以上前の曲なのに、あれだけお客さんが歌ってくれていたことが、FM802が浸透している証であるし、昨年のことを思い出しても泣けてきましたね、感動的!」。

04 Limited Sazabys

04 Limited Sazabys

ラストに滑り込んだ板東も「間違いなくみんなの心に残りましたよね。改めて、2年分の満員だったな」と、オーディエンスが彼らを待ち望んでいた様子もひしひしと感じたようだった。

PICK UP ARTIST】 オカモトコウキ(OKAMOTO'S)(Spotify Early Noise LIVE HOUSE Antenna

オカモトコウキ(OKAMOTO'S)

オカモトコウキOKAMOTO'S)

Czecho No Republicの八木類(Gt&Syn)を迎えた2人編成でのステージに臨んだのは、今年10月1stアルバムGIRL』でソロ・デビューを果たしたOKAMOTO'Sのギタリスト・オカモトコウキだ。「とってもよかった! コウキくんは本当にギターテクニカルアーティスト。たくさんの彩り豊かな音色を奏で、ふたりだけのサウンドとは思えない完成度でした」(板東)と、笑顔いっぱいに語ってくれる。

オカモトコウキ(OKAMOTO'S)

オカモトコウキOKAMOTO'S)

素晴らしい。『FM802 RADIO CRAZY』には、なくてはならないアーティストですからね」と、浅井が11回目の今年まで皆勤賞を誇るバンドを称えれば、「11回、そしてプラス1回コウキくんが出てるっていうことになりますね!」と板東が補足。最早、どの出演者も追い越せない!? そんな記録を打ち立てたステージでもあったと言えるかもしれない。

PICK UP ARTIST】 阿部真央(L-STAGE

「昨年は最後の1曲で弾き語りをして颯爽と去っていったステージが印象的な彼女でしたが、今年はまず初めにギター1本での弾き語りから始まって」(板東)という、圧倒的な存在感で大観衆をロックしたシンガーソングライター阿部真央の時間が開幕。「彼女はもともとストリートでやってきた揺るがない地力があるからね。L-STAGEの広大な空間でも、難なくそういったパフォーマンスで魅せてくれる」と浅井も表現するほど、そのパワーはお墨付きだ。

「今年でデビュー10周年というタイミングもあってか、FM802のヘビーローテーションにもなった「ふりぃ」といった昔の曲もありながら、でも新しい曲もたくさん持ってきてくれて、今までにないステージだなと思いましたね」(板東)と、ライブ中もなお進化し続ける底知れない姿をたっぷり言葉にしてくれた。

PICK UP ARTIST】 ストレイテナー(R-STAGE

「今の20代後半~30代のロック好きにはマストなバンド。特に『レディクレ』のお客さんには人気がありますよね」(浅井)と語るお次は、ストレイテナーピックアップしよう。「どんな曲をやっても、新たな誰かがその曲に出会って魅了されていって……そんなドラマステージを観ていて感じます。フェスのコンパクトな短いステージでも、自分たちが信じるものを完璧に打ち込んでくれるんです」と、まさにドンピシャ世代の板東が熱っぽく語る中、こんなエピソードも。

「ひなっちさん(日向秀和/Ba)と目があった!と思って微笑んだら、ニコっと返してくれたんですけど……後で聞いたら全く気付いてなかったようです」(板東)。すかさず「そんなもんや(笑)!」とのツッコミを浅井が入れれば「ですよね。みんな目が合ってると思ってますよ(笑)」と、多くのファンの心を代弁していた。

PICK UP ARTIST】 THE ORAL CIGARETTESZ-STAGE

THE ORAL CIGARETTES

THE ORAL CIGARETTES

フロム奈良の4ピース・THE ORAL CIGARETTESは「最も広大なZ-STAGEにおいて、5年連続での登場!」(浅井)。板東も「すごいなー!」と称え、近年での『レディクレ』ですっかりお馴染みのバンドだ。「本人たちも『FM802 RADIO CRAZY』はホームだと思っているよね。入場規制もかかってましたし、自分たちを待っているオーディエンスが大勢いるということをよく分かってるんです」(浅井)。さらに、9月にドロップした初のフィーチャリング・ソングDon't you think(feat. ロザリーナ)」を体現するべくロザリーナのサプライズ登場も! 

THE ORAL CIGARETTES

THE ORAL CIGARETTES

「今年は野外イベントの自主企画など多くの挑戦を重ねた年でもありましたし、その中でのフィーチャリングでもあって。山中拓也(Vo.Gu)とロザリーナでそれを披露してくれたというのは間違いなく盛り上がった瞬間でしたよね」(浅井)。

【PICK UP ARTIST】 木村カエラ(L-STAGE)

その頃の板東がチェックしていたのは、今年デビュー15周年を迎えた木村カエラだ。「カエラちゃんといえば、ポップな楽曲も多くて登場するや一気に場をカラフルに染め上げるイメージがあると思うんですけど、今回はバラードから始まって!」(板東)と、新しいアプローチとなったよう。加えてオーラルに続き、歓喜のサプライズがこちらでも! 「何と奥田民生さん(UNICORN/Vo.Gt)がオンステージ! しかも事前に合わせる時間もなく久々の再会がステージ上だったとか(笑)

BEAT」を民生さんのギターコーラスで、ギターソロもばっちりキマってました」(板東)。「今日UNICORNの出演があったからこそで、『レディクレ』ならではのコラボだよね」(浅井)と続け、「レアでしたよね。オーラルと共にスペシャルな時間!」(板東)と、びっくり箱のような愛しい時間を届けてくれた。

【PICK UP ARTIST】 打首獄門同好会(R-STAGE)

木村カエラと同じく15周年を迎えた初登場の打首獄門同好会ファンにはお馴染みのパワーポイントを駆使したVJやうまい棒の乱舞なども「やっと『レディクレ』のお客さんに見てもらえると、僕自身も大変ワクワクしておりました!」と、浅井は愛たっぷりにコメントライブの鉄板「日本の米は世界一」では、米の白さに引っ掛けて「ちょうどZ-STAGEでは、黒でも白でもないGLAYが登場して…」というMCが大ウケ! 大澤敦史(Vo.Gt)も「今日の仕事はうまくいったとご満悦でした(笑)」(浅井)とか。

加えてベースJunkoが2018年に還暦を迎えたことは周知の事実(?)だが、それにより業界内の注目度も上昇。今回も「GLAY木村カエラさんたちと仲良くなったらしく。そういう交流が生まれたのも『レディクレ』らしくてよかったなと」(浅井)と、ほっこりする裏話も披露してくれた。

【PICK UP ARTIST】 GLAY(Z-STAGE)

いよいよ2日目の超目玉、『レディクレ』はもちろん初登場のこと、フェスそのものでもめったにお目にかかれないGLAYの登場に、ロックキッズたちも一斉にZ-STAGEへ詰めかける! またセットリストが凄まじく、「いきなり「Winter,again」から始まり「口唇」「誘惑」と、いわゆる大ヒット曲のオンパレード! そんな名曲を惜しげもなく出しつつ、それでいて古い楽曲や新曲なども織り交ぜて。バランスよく今のGLAYのかっこよさをしっかり示したステージだったと思います」(浅井)。

近年、特に彼らは言葉を大切にしており、普段のツアーではお馴染みのモニターに投影した歌詞も相まって、「どこかで耳にしたことも多かっただろうし、それを全員で歌えてしまうスゴさを体感しました」(板東)というから、その存在感の大きさは特筆モノだ。MCも印象的で、「TERUさん(Vo)が「この先も色んなことが降りかかるかもしれないけど、辛抱強く続けていればいつかこういう舞台に立てる、そんな存在になれるんだ」……そんなことを話してくれて、若いバンドの子たちにも聞かせてあげたい言葉だなと思いましたね」(浅井)。

また、ラストを飾った「Bible」は、何と浅井のリクエストだったそう! 「あの早いテンポの楽曲が今のキッズの好きなサウンドに近いものがあると僕は思っていて。先日のワンマンライブ時にそんなリクエストをしてみたら、今回最後に演奏してくれて、感動しましたね」(浅井)。FM802GLAYの温かな関係も随所に散りばめながら11回目の『レディクレ』に輝かしいヒストリーを刻んだひとときとなった。

【PICK UP ARTIST】 Saucy Dog(L-STAGE)

Saucy Dog

Saucy Dog

さぁいよいよ、2日目のエンディングを担うのは現在の『MUSIC FREAKS』DJを担う石原慎也(Vo.Gt)率いるSaucy Dogだ。「サウシーは昨年トップバッターだったんですが、そこからの今年はトリということで!」(板東)と、まずその流れがドラマティックで、ステージングもエモーションあふれる楽曲が続き、観ているこちらまで感情の決壊が起こるのは実にたやすい状況だったといえるだろう。

Saucy Dog

Saucy Dog

「慎也くんは『MUSIC FREAKS』もあって、今まで以上に関西のお客さん、『FM802 RADIO CRAZY』のお客さんへの思い入れは強くなっている。お客さんの顔がしっかり見えている状態でのステージですよね。そんな風に心境も変わってそうだな、なんて感じつつ、表情もほぐれていていいライブでしたね」としみじみ語る板東。

Saucy Dog

Saucy Dog

浅井も「FM802のこともホームだと思ってくれてるでしょうからね。とってもいい感じでしめ括ってくれましたね」と話し、ハートウォームなアクトで最終日へのバトンをつないでくれた。

「めっちゃ観たよ、今日。こんなに観たことあったかな(笑)?」(浅井)なんて言葉も飛び出すほど、濃厚だった2日目だが、まもなく始まる最終日の見所は? 「やっぱり『“I’M FISH”~フィッシュマンズトリビュート』や『TALTOオールスターズ』ですよね。DJ発信での企画なんです」(板東)。「僕は残念ながら観れないのだけど、長谷川リティ敬祐(Ba)が復活したgo!go!vanillas。トリも究極の選択ですね……」と、悩ましいラインアップ。全力で楽しみ尽くそう!

文=後藤愛 写真=FM802提供(井上嘉和、阪東美音、田浦ボン、ハヤシマコ、松本いづみ、渡邉一生)

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