本拠で力を出せず、指揮官も落胆 「ホームでこのような状況が続けば…」

 チェルシーは26日に行われたプレミアリーグ第19節で日本代表DF吉田麻也が所属するサウサンプトンと対戦し、0-2で敗れた。この敗戦により、最近のリーグ戦7試合で5敗目を喫したチェルシーのフランク・ランパード監督は、ホーム戦での難しさについて言及した。英紙「デイリー・メール」が報じている。

 チェルシーFIFAにより1月の移籍市場では補強が禁じられていたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)への訴えが認められ、処分が軽減された。そのため1月には選手の補強が可能となっている。サウサンプトン戦の敗戦が移籍市場での動きにつながるか、と問われたランパード監督は「私は選手たちのことを学ぶことができた。特にこういう試合でどうなるかね」と切り出し、自身の考えを明らかにした。

「難しい状況に陥るゲームでは、選手たちの人間性がプレーの質と同じように試される。2つの面でテストされるんだ。2-0で勝利したトットナム戦のように、すべてがうまくいった後は、私たちは世界最高で、選手たちは最高と評され、私も最高の監督と称えられる。しかし、今日は疑問符が付けられる。その人間の本当の強さが問われるのは、疑問符がつけられた時だと私は思っている」

 チェルシーがホーム・スタンフォードブリッジで連敗を喫したのは、2011年10月と11月のアーセナル戦(3-5)、リバプール戦(1-2)以来8年ぶりのこと。同じ会場で0-1のスコアで敗れた第15節のボーンマス戦と同じ状況だというランパード監督は、「ホームでこのような状況が続けば、よりプレッシャーを感じながら戦うことになってしまう。誰もがその話をして、私たちはそれを感じながら戦うことになるからね」と、流れを変える必要性を口にした。

ホーム戦における難しさも… 「ラストパスを供給できていない」

 また、英紙「デイリー・スター」紙には、ホームゲーム特有の難しさを指摘している。

「ここで対戦する相手は、難しい状況を作る。私たちは十分なチャンスを作れていない。ホームでは、異なる課題が与えられていて、私たちはそれに答えることができない。ラストパスを供給できていないんだ。(アウェーでの)トットナム戦(2-0)では走り込むスペースがあった。でも、今日は皆無。状況が変わることに正しく対応できなかった。相手が組織的に守ってきた時、その相手を崩す必要がある。スペースがない時にどうするべきか。私たちは早く学ばなければいけない」

 ここまで若手を起用して成果を出してきたチェルシーだが、ホームで苦しい戦いが続いている。この状況を打破するために1月の移籍市場を使うのか、現有戦力で乗り越えていくのか。ランパード監督とクラブの手腕が問われることとなる。(Football ZONE web編集部)

チェルシーのランパード監督【写真:Getty Images】