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パフォーマンスと控え目さが魅力

中古車市場とは残酷な場所であり、世代の異なる同じモデルが肩を並べている様子など珍しくもなんともない。

例えば、ゴルフRの中古車を探してみれば、同じ1万5000ポンド(221万円)で6代目と、より新しくパフォーマンスにも優れた7代目を見つけ出すことが出来るだろう。

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ゴルフRのキャビンスタンダードゴルフと同じく高い実用性を誇る。

もちろん、こんな時に選ぶのは7代目で間違いない。

もっと価格を下げて1万500ポンド(154万円)程度で車両を探してみれば話はもっと簡単だ。候補になるのは6代目モデルだけになる。

2010年に登場し、早くも2012年にはディスコンとなった6代目ゴルフRだが、このクルマはその短い生涯で次世代に向けたプラットフォームを創り出すことに成功している。

つまり、2.0Lへと排気量を落としたガソリンターボエンジンとハルデックス四輪駆動システム、そして6速マニュアルと7速デュアルクラッチDSGが選択可能なギアボックスの組み合わせだ。

7代目ではより甘美なシャシーとより多くのパワー、そして絶妙な介入をみせる電子制御が与えられていたが、その精神とパフォーマンスの多くが先代譲りであり、速さとパフォーマンスに加え、控えめで見事な組立品質を誇るモデルとなっていた。

6代目ゴルフで登場したRは、2008年ディスコンとなった5代目ゴルフR32の後継モデルだった。

新時代の幕開け

R32では3.2L V6だったエンジンが、6代目ゴルフRでは2.0Lターボエンジンに変更されるというニュースはひとびとに疑念を抱かせることとなったが、幸いその懸念は杞憂であったことが証明されている。

5代目ゴルフが積んでいたEA113型2.0Lエンジンベースにしていたものの、R32の251psと32.6kg-mを上回る、271psのパワーと35.7kg-mのトルクを発生させることに成功していたのだ。

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ゴルフRの2.0Lエンジン271psのパワーと35.7kg-mのトルクを発揮する。

Rの0-100km/h加速5.7秒(DSGであれば5.5秒に短縮される)は、R32を1.2秒(DSGであれば0.7秒)も上回っており、ハイパフォーマンスゴルフの世界に新時代が到来したことは明らかだった。

現在、中古車市場にはさまざまな6代目ゴルフRが存在している。

DSGモデルが大多数となるが、その変速スピードと見事な燃費性能は十分に選ぶ価値を感じさせてくれるだろう。

確かにこのトランスミッションにも問題はあるものの、6万4000kmごとのオイルフィルター交換が行われていれば心配はいらない。それでも、さらに安価にゴルフRを手に入れたいというのなら、マニュアルギアボックスの方が安心かも知れない。

では、3ドアと5ドアのどちらを選ぶべきだろう?

5ドアの方が実用性で勝るとともに、すでに十分控え目なRのルックスをより慎ましいものにすることに成功している。

6代目 or 7代目?

スタンダードな状態でもすでに装備は充実しており、人目を引くデザインを与えられた18インチのタラデガ・ホイール(よりパワーの少ないGTIとの差別化を図るためだ)と、スポイラー類、車高の下がったスポーツサスペンションフロント大径ブレーキなどが標準となる。

細かな説明文を確認すれば、アダプティブ・シャシーコントロールACCと呼ばれノーマルコンフォートスポーツの3つのモード選択が可能だ)や、19インチのタラデガ・ホイール、フルレザーのインテリアにレカロシートといったオプションを装備した車両を見つけ出すことも出来るだろう。

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ゴルフR中古車バイヤーズガイド

だが、アフターマーケット品のエグゾーストシステムエンジンのリマッピングが行われた車両には注意が必要だ。さらに、こうした結果、トルクが増強されている場合、強化クラッチが必要であることは覚えておいた方が良い。

より高価なプライスタグを掲げた6代目ゴルフRであれば、間違いなく素晴らしいコンディションを保っている。

完ぺきなメンテナンス履歴と多くのオプション装備が期待出来るが、その価格は1万7500ポンド(256万円)と、6代目としてはもっとも高価な車両となる。

同じ価格で7代目ゴルフRの2015年登録、走行距離5万kmでディーラーによる完ぺきなメンテナンス記録を備えた5ドアモデルを購入することも可能だ。

両方を試してみるのが一番だろう。

フォルクスワーゲン・ゴルフRの中古車 購入時の注意点

エンジン

走行距離9万7000kmでのベルトとウォーターポンプの交換、そして1万6000kmごとのオイル交換は必須だ。

フィルターエレメントからのオイル漏れには注意が必要であり、比較的早いタイミングで故障する場合があるため、燃料ポンプのカムフォロワーが交換されているか確認したほうが良いだろう。

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切替バルブを入念にチェックするとともに、ミスファイヤが発生していないかエンジン音を確認する必要がある(インジェクターイグニッションコイルの故障が疑われる)。

サーモススタットやウォーターポンプからのクーラント漏れは臭いで分かるだろう。

トランスミッション

DSGの場合、6万4000kmでオイルフィルター交換が行われていることを確認するとともに、オイルレベルチェックも必要だ。

クラッチのジャダーはデュアルマス・フライホイールの寿命が近いことを示している。

4モーション・システム

クラッチプレートを動かす油圧ポンプが故障すると加速時にホイールスピンが発生するが、故障診断システムによってチェックすることが出来る。

ポンプ配線の腐食には注意が必要だ。

ハルデックスカップリングは3万2000kmごとのオイルフィルター交換が必須となる。

ブレーキとサスペンション、ホイール

エンジン始動時にABS警告灯が消灯するか確認が必要だ。警告灯が消えない場合、ポンプコントロールユニットの故障が疑われる。

荒れた路面でフロントサスペンションから異音がしないかチェックしてみよう。異音がする場合、トップマウントが消耗している証拠となる。

さらに、傷つき易いタラデガ・ホイールにも注意が必要だ。

ボディ

真新しい塗装跡、ウインドウ廻りのゴムやドアハンドル下の塗料付着、さらにはパネル同士の隙間をチェックしよう。

インテリア

耐久性に優れたキャビンに騙されてはいけない。すべてが機能するとともに、走行距離が正しいかをチェックする必要がある。

専門家の意見を聞いてみる

ジョー・ジェームス(ゴルフRオーナー)

「走行距離9万8000km、2011年登録の6代目ゴルフR 5ドアを所有しています。完ぺきなディーラーメンテナンス履歴が残っている車両で、自分で行ったのはDSGオイルフィルターの交換だけです」

「速く快適で、見事な組立品質を備えています。大いに満足しています。パドルシフト素晴らしいと思います。マニュアルを選ぶ理由が分かりません。マニュアルギアボックスよりも燃費性能に優れ、高速であれば11.3km/Lも可能です」

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オプションACCアクティブダンパーも装備されています。ノーマルコンフォートの違いはほとんど分かりませんが、スポーツにすると一気に硬くなります」

「6代目は希少なモデルなので価格は上昇するでしょう。7代目などありふれた存在でしかありません!」

知っておくべきこと

insurewithvolkswagen.co.ukというサイトから、ゴルフRに12カ月保証を付けることが出来る。

掘り出し物を発見」で見つけた車両に対して、このサイトですべてのコンポーネントを対象(カバー範囲を絞ることも可能だ)にした保証を付ける場合、そのコストは691ポンド(10万1000円)、免責250ポンド(3万7000円)であり、年間走行距離は1万6000kmまでに制限される。

申し込みは走行距離16万km以下の車両であることが条件となる。

いくら払うべき?

1万500~1万2499ポンド(154万~183万円)

2010年と2011年登録で、走行距離8万9000kmから14万5000km、比較的ハッキリとしたメンテナンス履歴を持つ小ぎれいなDSGとマニュアルが候補となる。

1万2500~1万3999ポンド(184万~205万円)

1万500~1万2499ポンドとほとんど変わらないが、より充実したスペックと走行距離9万7000km程度の個体を選ぶことができる。

1万4000~1万4999ポンド(206万~220万円)

より充実した装備を持つ車両が多くなり、アダプティブサスペンションに加え、ディーラーでの完ぺきなメンテナンス履歴を持つ走行距離8万km程度の車両が候補となる。その多くが5ドアだ。

1万5000~1万6999ポンド(221万~249万円)

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DSGとマニュアル双方の価格に見合った素晴らしいコンディションの車両を選ぶことができるが、その走行距離や年式は千差万別だ。アフターマーケット品のエグゾーストを装着した車両も存在する。

1万7000~1万7700ポンド(250万~259万円)

最高のコンディションを維持した高年式で低走行のDSGモデルが候補となる。

掘り出し物を発見

フォルクスワーゲンゴルフR 2.0TSI、2010年上期登録、走行距離13万9000km、1万995ポンド(161万円)

オプション装備を持たないマニュアルの個体だが、完ぺきなメンテナンス履歴(大型ディーラーで行った8回分だ)が揃っている。

10万3000kmの時点でベルトとウォーターポンプの交換が行われており、ダークブルーのボディカラーが、この個体をさらに控え目にしている。

アウディS3 クワトロ

ゴルフRのアウディ版と言えるこのモデルであれば、2010年登録、走行距離8万8500kmの車両を1万1500ポンド(168万円)で手に入れることができる。


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