最近は「AK男子(あえて結婚しない男子)」という言葉も流行ったくらい、結婚しないという選択をする男女が増えつつあります。結婚する、しないという選択はもちろん個人にゆだねられているものであり、誰かに強制されるものではありません。

しかし、「結婚しない」という選択をする人が増えているのはいくつかの社会的な背景や理由があるようです。そこで今回はあえて結婚しないという人たちにその理由を聞いてみました。

既婚女性やワーキングママたちの負担が大きすぎる

34歳の女性が語るのは、結婚後の女性の負担についてでした。会社の同期や大学の女友達らと話をしていても、既婚女性やワーキングママの負担が大きすぎると毎回話になるのだそう。

「結婚したら旦那の世話が増える。一人暮らしだったらうどんとかパスタで済ませられたけど、旦那がいるとなるとちゃんとしたご飯を作らなきゃって頑張らざるを得ない気持ちになる子も多い。物理的にも負担が大きいけれど、そういう気持ちも負担の一つになっていると思う」と言います。

また、「ワーキングママは仕事、家事、育児、旦那の世話を押し付けられている。子育てが終わったら親の介護が待っているし、自分のキャリアをあきらめてそんな道に進むほどの勇気は私にはない」とため息をついていました。

確かに、いまだに日本人男性は家事をしないと言われていますよね。中には家事をする人もいますが、圧倒的に数は少ないでしょう。もう少し既婚女性やワーキングママの負担が得ればいいのですが、いまの状況では結婚したがらない女性が多いのもうなずけます。

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経済力に自信がない

33歳の男性は、自分の経済力に自信がないと嘆きます。

「結婚にはお金が必要。今の収入じゃ結婚式なんて夢のまた夢だと思う。結婚式ってご祝儀があるから実際は負担がそこまで大きくないって聞くけれど、その自分の持ち出しのお金すら出せなさそう。一緒に暮らす資金も必要だし、新婚旅行も国内で精いっぱい。女性は華やかな結婚にあこがれているだろうけど、それをかなえてあげられないと思うから結婚しない」とのこと。

確かに結婚式を挙げたり、新婚旅行に行ったり、一緒に住む家を決めて引っ越したり家具家電をそろえたりと、やらなければならないことがたくさんあります。その分お金もかかりますよね。経済力に自信がないと結婚に踏み切れない気持ちもわかります。

結婚式をしないとか、新婚旅行を近場にするとか、そういう節約の方法はありますが、それはパートナーがいいと言ってくれるという前提があってこそ。そう考えてみるとなかなか結婚を考えられないのかもしれません。

子どもが好きじゃない

29歳の女性は、子どもが好きじゃないことが結婚しない理由だと語ります。

「女性なのに子どもがニガテ、と言うと引かれてしまうけれど、正直子どもがニガテ。子どもを産むのも怖いし、子どもってお金がかかる。日本だと子どものためだけに生きるのが母親ってもの、みたいな風潮がある気がしてそれも嫌だ。子どもは大事だけれど、自分の人生も楽しみたい。そのあたりの価値観を共有できる人なんていないだろうから結婚はしないと思う」と話してくれました。

日本にも夫婦二人で子どもをつくらずに暮らすという人たちもいます。そういう生き方をしてもいいはずなのですが、彼女の周りには「子どもがほしい」という男性ばかりだそうで、なかなか希望通りにはならないと言います。

たしかに、日本では母親は子どものためだけに生きるべき、という風潮があるような気がしますね。それでも本人が納得した生き方なのであればいいのですが、母親という役割に縛られずに自分らしく生きることができるのが一番ですね。

そもそも「結婚する理由がない」なんて言う人も

28歳の男性はそもそも「結婚する理由がない」と言います。「別に結婚する必要もないし、結婚にあこがれもない。結婚するよりも楽しいことがたくさんあるし、だれかに縛られる生活は嫌だ」とのこと。

どうやら、結婚自体に魅力を感じないということらしいのです。「そもそも、男はほとんど家事や料理を誰かがやってくれることへの期待が結婚への期待そのものだと思う。でも、それってなんか女の人に失礼だし、自分で家事も料理もできる。そうなると、そういう役目を期待して結婚することもない」と話してくれました。

彼の言うように、女性に身の回りのことをやってもらうことを期待して結婚するのは、確かに女性に対して失礼ですね。お互いのニガテなところを補い合って暮らせることが結婚の魅力ですが、それがかなわない場合には結婚自体に魅力を感じなくなるのも仕方のないことかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。彼らにとって結婚はそれほど重要なことではないのかもしれません。しかし、女性に負担が偏っていることや所得に対する不安など、いまの日本の問題が彼らの「結婚しない理由」と密接にかかわっていました。これらの問題が解決される日が来るといいですね。