信長の専制化によって、左遷寸前にあった明智光秀
領土を大幅に削減される長宗我部元親
政治生命の危機に瀕する足利義昭
抜き差しならぬ危機意識が三者を結びつけ、未曾有のクーデターへと発展した。


これまでNHK大河ドラマ16作で描かれてきた「本能寺の変」。
2020年1月19日長谷川博己主演でスタートする「麒麟がくる」は、“逆臣”のイメージがつきまとっている明智光秀が初めて主人公となる大河ドラマです。

1994年から本能寺の変の動機の解明に取り組んできた三重大学の藤田達生教授は、明智光秀を特集した『サライ』2月号(2020年1月9日発売)でこう語っています。

「信長の時代は、新旧真逆の価値観が社会を覆い、両者が激しく対立していました。光秀は信長からみれば謀反人ですが、室町幕府将軍・足利義昭からみれば忠臣でした。これまでは信長側からの視点からのドラマ作りが多かったのですが、光秀側の視点からドラマがどう描かれるのか興味深いです」

1年間にわたって、優秀なエリート武将・明智光秀の出世と栄光、転落までの軌跡が描かれる「麒麟がくる」。
前出の藤田教授の最新刊『明智光秀本能寺の変に至る派閥力学』にて展開される「本能寺の変に至る人間模様」で、歴史研究者が20数年取り組んできた「本能寺の変の動機の解明」が詳述されています。

天下統一を目指した織田信長と対立する室町幕府将軍・足利義昭
義昭の指令のもとに全国に張り巡らされる「信長包囲網」。
その最前線で活躍し、新参ながら出世レースを繰り広げたのが明智光秀羽柴秀吉です。
両者は織田家宿老の地位を得て、それぞれ築いた派閥を基に、信長の目指した天下統一のために奔走します。

転機となったのは、対毛利氏政策。
信長の承認を得たうえで、光秀が進めていた「対毛利和平交渉」が「主戦派」秀吉の巻き返しで方向転換されます。
光秀にとっては「信長の裏切り」でした。

さらに、四国の長宗我部氏を巡っても、信長は前言を翻して、長宗我部元親に領土の割譲まで要求するなど、取次役を務めてきた光秀の面子を潰す政策に転換します。

一度ならず二度までも「信長の裏切り」に遭遇する光秀に、追い打ちをかけるように「遠国左遷」の情報が。
信長の承認のもとに積み上げてきた業績を2度にわたって反故にされた無念。
死中の光秀は、生き残りをかけて、室町幕府再興にその突破口を見出します。

「光秀は、一度ならず二度も信長に裏切られた。<中略>度重なる主君の裏切りによって、光秀は人生を否定されたと認識し、心底絶望したに違いない。得意絶頂にあった信長には、もはや老臣光秀への心遣いすらなかったのかもしれない」(『明智光秀伝』より)

本書の195ページに掲載されている「本能寺の変直前の光秀・秀吉派閥関係図」は、本能寺の変を引き起こした「三層構造」をわかりやすく図解したもので必見です。
光秀ゆかりの写真・書状・年表も収載。

明智光秀
本能寺の変に至る派閥力学』
著/藤田達生
定価:本体1300円+税
判型/頁:4‐6/320
ISBN978-4-09-388732-8
小学館より発売中
本書の紹介ページはこちらです▶▶▶https://www.shogakukan.co.jp/books/09388732

【著者プロフィール
藤田達生(ふじた・たつお)
1958年愛媛県生まれ。1987年神戸大学大学院博士課程修了、学術博士。現在、三重大学教授。専攻は、日本近世国家成立史の研究。本能寺の変に関する学術研究をリードしてきた。月刊『サライ』の紀行連載「半島をゆく」で歴史作家・安部龍太郎と全国の半島を巡っている。

配信元企業:株式会社小学館

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