人を褒めると、いい関係を築きやすいとよく言いますよね? だけど、ただ褒めてもダメ。その言葉が、わざとらしく響く場合も意外と多いのです。

 とある女性のお話。彼女は、仕事相手が何か話すたびに「すごい」「さすが」と持ち上げるので、相手に辟易されてしまったようです。結果、信頼を得ることができず、一緒に仕事をすることはできないと言われてしまったよう。どうやらその女性は、たくさんの人たちに仕事を通して迷惑をかけ続けていたようなのです。

 ただ褒め続ける人は、信用されない。それは多分、バカにしていることと同義だからではないでしょうか。そしてそれは、仕事に限ったことではありません。恋愛・婚活においても同じなのです。

 人を褒めるときには、相手をちやほやするのではなく、本当に思ったことしか言ってはいけないのです。仕事であれ恋愛であれ、本気の言葉というのは不思議と相手に通じるもの。たとえ口下手でも、言葉数が少なくても、真摯に話す言葉は通じるんです。

 相手の【自我関与度】が高い部分を褒めれば、あなたの言葉はさらに通じます。自我関与度の高い部分とは、その人がとくに気にして気配りしている部分、自信がある部分という意味です。車に詳しいならそこを、食べ歩きが趣味ならそこを褒めるということです。

 ただし、かなり自信家のテストステロン男の場合には、自我関与度の高い部分を褒められ慣れているので、あまり意味はありません。むしろ、彼が思いもしない部分を褒めるほうが喜ばれます。例えば、おしゃれに無頓着なテストステロン男に「そのジーンズ素敵ね」なんて言うと、喜ばれる可能性大ですよ。

 大事なのは、相手の性質に合わせて褒め方を変えること。そして、本気で褒めること。あなたが彼を本気で好きであれば、彼のよさをたくさん感じるはずです。もっともっと、彼のこと、観察してみてくださいね。

(恋愛カウンセラー・安藤房子)

アサジョ