あのキン肉マン酒場が期間限定で復活オープン。記念イベントでダルマに目を入れるゆでたまご・嶋田先生
あのキン肉マン酒場が期間限定で復活オープン。記念イベントでダルマに目を入れるゆでたまご・嶋田先生

あの肉マニア熱狂の空間が、今年も新宿に帰ってきた!

2018年の12月から2019年1月にかけて「キン肉マン連載40周年記念」のオープニング企画として東京・新宿の歌舞伎町にて開催され、連日予約満員御礼の大盛況だった「キン肉マン酒場」。ファンなら覚えている方も多いだろう。

しかし大好評を博した半面、期間限定開催だったこともあり「行きたいのに全然予約が取れない!」「リピートしたいけどまず不可能!」「またいつか絶対やってください!」と全国の肉ファンから多くのうれしい悲鳴も寄せられていた。

そんな大勢のご要望の声に応えて、オリンピックイヤーとなる今年2020年も1月7日2月9日までの約1ヵ月間限定で、この度めでたく昨年と同じ場所にて"第2弾"が復活開催される運びと相なった!

初日となった1月7日の開業時間に先立って、夕方開催されたオープニングイベントには、キン肉マン世代ドンピシャで実は子供の頃から大の"肉ファン"だったという実演販売士のレジェンド松下氏がまずは登場。

ゆでたまご両先生のパネルが皆さんをお出迎え。一緒に握手をして記念撮影できる!
ゆでたまご両先生のパネルが皆さんをお出迎え。一緒に握手をして記念撮影できる!

抽選で当選招待された約50人のファンを前に「キン肉マン酒場」の魅力を実演販売するという店側の無茶ぶりに応え、おなじみの「いくわよ!」の掛け声とともに今回の看板メニューである「キン肉マン超人総選挙TOP5オードブルプレート(豪華特典セット付き)」の食レポや豪華特典内容の紹介、さらには週刊少年ジャンプ時代の『キン肉マン』連載開始~連載終了号(1979年22号~1987年21号)までのジャンプ本誌現物が実際に手に取って読み放題のスペシャル本棚キンケシ初期シリーズ全418体展示ケースなどなど、様々な店舗内装や展示物について、熟練の名調子でその魅力を余すところなく次々と紹介!

出版社の垣根を越えてレジェンド作家がしのぎを削った伝説の「愛読者賞」にてゆでたまご先生が描かれた『デスゲーム』が掲載されたジャンプを紹介するレジェンド松下氏
出版社の垣根を越えてレジェンド作家がしのぎを削った伝説の「愛読者賞」にてゆでたまご先生が描かれた『デスゲーム』が掲載されたジャンプを紹介するレジェンド松下

そして会場も十分に温まったところで、次にいよいよ満を持して登場したのは作者ゆでたまごの原作担当・嶋田隆司先生だ。

ファンからの「しーまーだ! しーまーだ!」コールで温かく迎えられた嶋田先生。冒頭の挨拶でまず述べたのは、昨年のキン肉マン連載40周年イヤーを一緒に盛り上げてくれた多くのファンへの感謝の言葉。そしてそこから続く、昨年の様々な40周年記念イベントを振り返っていくトークの中で語られたのは、今回のキン肉マン酒場第2弾のコンセプトが自分たちゆでたまごの希望から始まったことだった。

新年早々ではあったが、嶋田先生の声を聞きたいと会場は満席となった
新年早々ではあったが、嶋田先生の声を聞きたいと会場は満席となった

昨年2019年11月29日の金曜日"キン肉マンの日"に、これまでお世話になった多くの関係者を集めて東京・帝国ホテルでキン肉マン40周年感謝の会というパーティを盛大に開催させてもらった。神谷明さんや串田アキラさんにもご協力いただき、これまで漫画やアニメ製作に関わったスタッフ、同じ漫画家の先輩・後輩、いつも応援してくれる格闘家やお笑い芸人など著名人などたくさんの関係者にご来場いただき素晴らしいパーティとなったが、唯一の心残りは、僕らが"第3のゆでたまご"と公言しているファンの皆さんをそこにご招待できなかったことだった。

だから今回のキン肉マン酒場第2弾ではその雰囲気をファンの皆さんともわかちあいたくて、店内の内装をそのパーティ会場の様子が少しでも伝わるようなものにしてもらった。どうか皆さんも、40周年のお祝いに参加しにくるつもりでこの新しくなったキン肉マン酒場にどんどん来てもらいたい

だるまの目入れをする嶋田先生。片方で止めた理由とは
だるまの目入れをする嶋田先生。片方で止めた理由とは

そしてイベントの最後にはキン肉マン40周年の達成を祝う特大だるまが用意され、嶋田先生が自らその目を入れるという趣向が施されたが、まず片目を入れたところで「今日はここまでにしておきます」と自らその手を止めた嶋田先生。

理由を伺うと「両目を入れたら目標を達成したような気分になってしまう。でも僕らにはまだまだ夢がある。(相棒の)中井君と一緒にやりたいことがある。それを達成するまでは両目を入れる気にはなれない。だから今日のところはこのまま片目だけにしておいて、ちゃんと元気に現役で50周年を迎えられたら、その時にはもう片目を入れるということにしたい」と高らかに宣言し、集まったファンから万雷の拍手を受けてこの日のイベントは終了となった。

なおこの日のイベントが今年の仕事初めともなった嶋田先生。年の初めに「僕らは1979年5月連載開始なので、2020年になっても僕らは今年5月までが40周年イヤーだと思ってる。だから変に落ちつかず、まだまだ作品を盛り上げていきたいので、引き続きの応援をぜひよろしくお願いします」との力強いコメントもいただけた。

今年でいよいよ還暦を迎える先生だが、そんな意気込みの言葉を聞く限り、今年2020年もまだまだ肉ファンたちにとっては、言葉の意味はよくわからなくてもとにかくすごい"へのつっぱりはいらない"年になりそうだ!

「キン肉マン超人総選挙2019」のトップ5の超人をモチーフに作られたキン肉マン超人総選挙TOP5オードブルプレート。嶋田先生は、ウォーズマンの「シャシリク(ロシア風バーベキュー)」がオススメとのことです
キン肉マン超人総選挙2019」のトップ5の超人をモチーフに作られたキン肉マン超人総選挙TOP5オードブルプレート。嶋田先生は、ウォーズマンの「シャシリク(ロシアバーベキュー)」がオススメとのことです

取材・文/山下貴弘 撮影/榊 智朗

あのキン肉マン酒場が期間限定で復活オープン。記念イベントでだるまに目を入れるゆでたまご・嶋田先生