現地時間5日に開催された第77回ゴールデン・グローブ賞授賞式で、ドラマ部門主演男優賞に輝いたホアキン・フェニックス。バットマンの宿敵を描いた『ジョーカー』(19)での受賞で、来月発表となる第92回アカデミー賞にも弾みをつけた印象だ。

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ホアキンといえば、“変わり者エピソード”が多い俳優としても知られている。フェイク・ドキュメンタリー『容疑者、ホアキン・フェニックス』(10)のためだけに、私生活でもラッパーに転職したホアキンという設定を2年近く続けたり、自分も何度もノミネートされているのに「アカデミー賞はなにからなにまでまったくのデタラメだ!」と発言したり。今回の受賞スピーチでも放送禁止の“Fワード”を何度も連発し、そのたびに音声が消される“放送事故”を起こしている。

しかし、ホアキンが偽悪的でないのは、スピーチ中の感極まった表情を見れば一目瞭然。関係者への感謝の言葉のなかで、婚約者であるルーニーマーラにただ一言「ルーニー…」と呼びかけ、彼女を見つめたシーンは感動的だった。スピーチの内容も真面目で、いまも続くオーストラリアの森林火災を序題とし、「自分たちの生活を犠牲にしてでも、(温暖化などの環境問題に)みんなで力強い変化を起こすべきだ」と呼びかけた。

環境運動のみならず、長年様々な社会活動に貢献してきたホアキンだが、動物愛護は特に情熱をかけてきた分野の1つ。ホアキンは家族の影響で幼児期から、動物を使用した製品を一切使わないヴィーガニズムを貫いており、婚約者のルーニーとも志を共にしている。動物愛護という共通項を持つ2人は、今年のゴールデン・グローブ賞を利用し、“変化を起こす試み”に陰ながら挑戦していたという。

その試みとは、式典で提供される食事のメニュー改革だ。2人は動物性食品を一切使わないメニューを提案し、ゴールデン・グローブ賞初のヴィーガン食ディナーを実現させた。食事の内容はというと、前菜にビーツのスープ、帆立風エリンギのリゾットに野菜、デザートナッツ類のキャラメルスイーツやチョコレートなど。ホアキンは主催者であるHFPAの柔軟さに謝辞を述べていたが、ヴィーガンでない出席者には少々物足りないメニューだった様子。筋骨隆々のジェイソン・モモアをはじめ、アフターパーティでビーフバーガーにかぶりつく出席者の姿も見受けられたようだ。

UK在住/シャオ(Movie Walker)

ホアキン・フェニックスがゴールデン・グローブ賞のディナーメニューを提案