40周年を迎えた国民的アニメ機動戦士ガンダムシリーズシミュレーションRPG『ジージェネレーション(以下、ジージェネ)』シリーズの最新作『SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ』が、先日発売。過去シリーズと比べても演出が強化され、最高峰の『ジージェネ』といっても過言ではない内容となっている。

エンタメステーションでは、1回目の記事として触ってみた感触をお届けした。本記事は、作品のレビューに加え、前回では語り切れなかった機体やキャラクターの要素、編成や各ステージで巻き起こるイベントなどを紹介していく。



文 / たく坊

■機体の個性はアビリティに落とし込まれる
『ジージェネ』は、『ガンダムシリーズの機体が多数収録されている。なかでも本作は、『新機動戦記ガンダムW』、『機動戦士ガンダムSEED』、『機動戦士ガンダム00』、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に関連する機体がラインナップ。アニメ本編のみならず外伝の機体も登場する。

さて、触りの部分は前回の記事で紹介している通りだが、本稿ではもう少し踏み込んだ内容を紹介していく。

本作に収録された機体はM、L、XL、XXLのサイズに分類され、サイズによってマップ内での機体の大きさが変わる。例えば、モビルスーツダブルオークアンタ”などの一般的な機体はMサイズモビルアーマーなどの大型な機体はXLやXXLサイズに分けられるというわけだ。サイズが大きくなれば射程内に入りやすく地形によって移動が困難になる恐れもあるが、高火力の機体が多いため、うまく立ち回れると単機でも活躍してくれる。

なかでも、筆者がおもしろいと感じたお気に入りの機体が、“ストライクフリーダムミーティア)”。“ストライクフリーダムガンダム”はサイズがMなのだが、大型武装モジュールを装備した“ストライクフリーダムガンダムミーティア)”は、サイズがXXLになるのだ。ちなみに、ミーティアを装備できる機体は他にも存在する。

ミーティアを装備したストライクフリーダムガンダムは、通常時よりもさらに高火力の武装となり、最前線で大きな活躍を残しやすい。人気の高い機体でありながら、性能も言うことなしのオススメのユニットとなっている。

各機体には、“ユニットアビリティ”という能力も存在。毎ターンHPが回復したり、実弾系統の武装のダメージを軽減したりと、さまざまな恩恵が得られる。

例えば先述したストライクフリーダムガンダムは、“ハイパーデュートリオシステム”というアビリティを搭載。毎ターンENを最大値の10%回復し、加えて特定のユニットからENの補給を受けられる、EN回復に特化した便利なアビリティとなっている。

通常、ENは攻撃時に消費するもので、基本的な回復手段は、一度母艦に帰艦して補給を受けなければいけない。つまり、EN回復のアビリティを持っているユニットは回復のために何度も帰艦する必要がなく、前線で活躍し続けられるというわけだ。

ちなみにユニットアビリティが付いていなくとも、前回の記事でも紹介した“オプションパーツ”を装着させることで、アビリティのような性能を好きな機体に付与可能。ストライクフリーダムガンダムにEN最大値を増やすオプションパーツを付ければ、ハイパーデュートリオシステムでの回復量が増加させるなんてこともできる。個性を伸ばすか短所を補うか、オプションパーツは機体の自由度を上げるシステムとなっている。


■機体の性能を引き出すキャラクター
ユニットは、編成した機体にキャラクター搭乗させることで出撃可能となる。各キャラクターは、特定ステージクリアなどをはじめとした“クエスト”を達成することでアンロックゲーム内通貨“キャピタル(CAP.)”を消費すること使用できるようになる。

キャラクターには“指揮値”や“射撃値”といったステータスが割り振られており、搭乗しているキャラクターステータスに応じてユニットの能力に補正がかかる。キャラクターの能力値は機体の強さにも大きくかかわってくるのだ。そのため、高性能の機体なのに、パイロットステータスが低く攻撃が全然当たらないということも。“モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差ではない”ところも『ガンダムシリーズらしさが垣間見えるところだろう。

なお、パイロットにもユニットと同様にアビリティが存在する。例えば、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するシン・アスカレイ・ザ・バレルアスラン・ザラは人工的に遺伝子を調整されたコーディネイターと呼ばれ、ゲーム内ではアビリティ“コーディネイター”を所持。コーディネイターは守備・反応・覚醒値といった複数の能力値に補正がかかるという優秀なもので、育成するほど優秀なパイロットとして活躍してくれる。

ほかにも、『00』の主人公である刹那・F・セイエイの“イノベイター”、『鉄血のオルフェンズ主人公三日月・オーガスは“阿頼耶識”など、多種多様なアビリティが存在する。上記のアビリティキャラクターで固定されているものだが、自由にキャラクターアビリティを付け替えられる要素も用意されている。

自由に付け替えられるアビリティは、シチュエーションツアーで特定のユニットを撃破することで入手でき、ユニットを破壊したキャラクターにそのまま付与するか、一度ストックし、クリア後にCAPTALを使用して好きなパイロットに付け替えが可能。キャラクターアビリティは自由度が高く、こだわりを持ってパイロットを育成すれば、他のパイロットでは補えない能力を得られる。

なお、“マイキャラクター”というオリジナルパイロットも作成可能なので、自分がイメージしたパイロット像を反映させてみる遊び方もオススメ。『ジージェネ』は、より自身の理想に近い機体とキャラクターの組み合わせを突き詰めていけばいくほど熱中し、やりこみが止まらなくなるのだ。


ストーリーに応じて変化していくマップ
機体と搭乗させるキャラクターが決まれば、続いてはマップに出撃させるためのグループを編成。グループは“戦艦グループ”、“遊撃グループ”のふたつから選択できる。戦艦グループは戦艦1隻とマスターユニット1機、さらに戦艦から出撃できるユニットを最大で8機。遊撃グループは、母艦を持たないユニットを最大8機編成することになる。

戦艦グループは戦艦ユニットを使用できることが強み。機体を戦艦に帰艦させることで、次のターンにHPとENが全回復するため、戦闘と回復を往復させ、安定した戦いが楽しめる。また、戦艦自体も戦闘に参加でき、攻撃や防御といった支援が可能。長距離射程の主砲を備えた戦艦も多く、強化していけばMSにはない支援能力を手にできるだろう。

対して遊撃グループは、戦艦以外の機体のみで編成する部隊。グループリーダーユニットを中心に、指揮値のステータスに応じたエリアが設定され、エリア内のユニットは帰艦せずにHP、ENが毎ターン回復していくので、継続的な戦闘が可能となっている。

そんな上記2グループでの編成だが、どちらのグループを選択するかは、プレイヤーの好みはもちろん、選択したステージによっても変わってくる。

原作ストーリーを楽しめるシチュエーションツアーでは、戦略性に富んだ手に汗握る戦闘が繰り広げられるが、各ステージには物語に応じたマップイベントも用意されている。例えば、地球外生命体“ELS”と戦う『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』のステージでは、作中で活躍する自陣営のユニット4機に対し、大量のELSが敵ユニットとして登場。『SEED DESTINY』には、宇宙に漂うデブリを破壊する装置“メテオブレイカー”が狙われるステージがあり、ある程度の被弾を覚悟で敵機からメテオブレイカーを守らなければいけない。

また、ステージによっては何段階かのウェーブに分かれており、特定の敵機を撃墜するなどのイベント条件を満たすと“ヒストリックモーメント”が発生。一度撃退した敵が次のウェーブで再登場することなど、原作の物語に沿った展開が楽しめる。

いっぽうで、ヒストリックモーメントが発動すると、予想外の場所に敵の増援が現れたりと、戦略を練り直さなければいけない場合も。マップの端へと部隊を進めていたら、次のウェーブで逆サイドから敵が現れるといった展開は、もはや“ジージェネあるある”といっても過言ではないだろう。こういった場合には、帰艦せずに回復ができる遊撃グループを出撃させていれば、より素早く逆サイドへと移動し対応が可能というわけだ。また、敵に囲まれた状態で戦うことになるステージでは、広範囲に支援が可能な戦艦を入れたグループが有効となる。

当然ながら、作品ごとに登場する機体は異なるため、どの作品のステージを攻略するかでも編成する機体や戦略も変化。『SEED』系の機体はユニットアビリティフェイズシフト装甲”を持つ機体が多いため、実弾系の武装が通りにくく、『鉄血のオルフェンズ』系の機体は“ナノラミネートアーマー”を持つ機体が多くビーム系の武装が通りにくいなど、ある程度の傾向がある。そのため、『鉄血』シリーズ作品の戦闘ではビームではなく、実体剣を使用した白兵戦が有効な場面が多い。機体、パイロット、敵機の配置や性能など、数多の要素から自身が最適だと思う編成を自由に作られるのが、戦略性に富んだ本作の大きな醍醐味なのだ。


■寝ている間も“グループ派遣”で機体を収集
本作にはシチュエーションツアーのほかにも、新システムグループ派遣”が楽しめる。グループ派遣は、特定のステージバトルなどをせず、“機体を編成して作戦に向かわせる”モードで、部隊を編成して用意されている各作戦に派遣すると、一定時間が経過したのちに部隊が帰還。ミッションの報酬として、派遣したユニット経験値を獲得、キャピタルやオプションパーツユニットなどを報酬として獲得できる。また、作戦には“推奨編成”というものがあり、推奨編成に合わせた編成を組むことで作戦遂行率が上昇する。

作戦に派遣中のユニットは、シチュエーションツアーで使用できないので、注意が必要。各作戦に派遣時間が設定されているのだが、3時間のものから14時間といった長時間に及ぶものまであるので、寝る前などに編成したグループ派遣をしておくことで、プレイしていない時間も有意義に使うことができるのだ。

なお、グループ派遣ではオプションパーツや、まだ所持していない系統のユニットも入手可能。正直、プレイ前はシチュエーションツアーおまけ程度なのでは思っていたが、利用すると開発のテンポも格段によくなったので、ぜひ積極的に活用してほしい。部隊の強化だけでなく、図鑑を埋めるためにも重宝することになるはずだ。

4作品の世界を軸に描かれるシリーズ最新作『SDガンダム ジージェネレーション クロスレイズ』。筆者は『機動戦士ガンダムシリーズの中でも『機動戦士Ζガンダム』が特に好きなため、プレイ前は「TVシリーズの作品をもっと多く収録すればよかったのに……」と思ったのが正直なところだ。ただ、4作品の世界に絞っているぶん、各作品が深く掘り下げられており、特に知ってはいたが今まで触れてこなかったような、外伝作品のストーリーをじっくり楽しめたのはうれしかった。

また、システム面は機体の強化や開発、アビリティオプションパーツと今までのシリーズで培ってきた要素がふんだんに盛り込まれており、自由な編成、様々な戦略が楽しめるステージなど、シリーズファンにとっては申し分ない仕上がり。加えて、プレイしていない時間を活用した新システムグループ派遣はもちろん、編成したグループデータを保存できたりと、細かい部分もプレイしやすく改良されており、より遊びやすくなっているのも魅力的だ。

そして何より、ムービーなどの演出がとにかくド派手で、シリーズの見どころである戦闘シーンの完成度が抜群。ユニット収集や読み物的な楽しみ方もあり、『ガンダムファンならぜひプレイするべきと言える作品だ。

ちなみに、有料DLCとしてシーズンパスや『追加派遣作戦セット1』や『追加派遣作戦セット2』が配信されており、追加される派遣作戦では“ガンダムDX”や“Gセルフ”など、本作に収録されていないシリーズユニットも入手できる。今後の展開にも目が離せない。

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