多くの一流芸能人を輩出してきたディズニーチャンネルは、若手スターの一大登竜門。子どもや保護者に喜ばれるキャラを演じる裏で、若い出演者たちが大きな葛藤を抱えることでもよく知られている。ディズニーチャンネル出身者たちが語った、出演当時感じていたストレスとは?

【写真を見る】子どもたちの憧れ、ディズニースター!セレーナ・ゴメスやゼンデイヤも経験した並外れた苦労とは…

■ 子どもたちのお手本

十代の時間をディズニーチャンネルに捧げてきたセレーナ・ゴメスは、「ロールモデルであるよう、しっかり指導されたわ。視聴者に良い影響を与える存在であるよう気をつけ、パーフェクトでいるようにって」と、ポッドキャストで語っている。

ドラマ「シェキラ!」でブレイクしたベラ・ソーンは、きわどいビキニを着てビーチに行ったことで、ディズニーチャンネルから大目玉を食らったという。当時14歳だったベラは、ビキニ姿の写真をビーチで撮られたのがバレた後、局から「次に同じことをやったらクビにするから」と脅かされたそうだ。

■ 熾烈なライバル争い

「シェキラ!」で主役を演じたベラ・ソーンと親友役を演じたゼンデイヤは、実生活でも親友同士の仲。しかし、「シェキラ!」の撮影時、制作サイドは2人を競い合うように仕向けたという。ベラは「私たちはお互いを好きでいたかったのに、いつも対立させられていた。『ベラとゼンデイヤ、どっちのほうが良かった?』『あのシーンではどっちが上手くできてた?』ってね」と語っている。

幸い2人の友情は壊れなかったが、狭い職場の同僚同士は恋のライバルになることも。「ミッキーマウス・クラブ」に出演していたブリトニー・スピアーズは、共演者のジャスティン・ティンバーレイクと交際していたが、同番組に出演していたクリスティーナ・アギレラジャスティンに横恋慕していたという。

ポップ・ロックバンド「ジョナス・ブラザーズ」のニック・ジョナスも同様で、ディズニーのアイドルとしてブレイク中だった“同僚”のマイリー・サイラスと2006年に交際を開始。破局の翌年に、マイリー主演のドラマ「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」に出演していたセレーナ・ゴメスと付き合い始めたため、マイリーとセレーナの間には長いこと不仲説がつきまとっていた。

■ 自己イメージの混乱

爆発的ヒットを記録した「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」で主役を演じ、ドラマ同様にアイドル歌手としてデビューしたマイリー・サイラス。ヒロインの親友役の予定でオーディションに臨んだマイリーは、当時まだ11歳だった。歌唱力を買われて主役に抜擢されたものの、スーパーアイドル役を演じるにあたり、「ポップスターらしくブロンドロングのウィッグをつけて、ラメでギラギラしたタイトな服を着なきゃいけなかった」「弱々しい小さい女の子が、ウィッグと大量のメイクで16歳を演じたの」と話している。

ディズニーチャンネルコメディドラマ「ジョナス(J.O.N.A.S.)」で大ブレイクを果たしたジョナス・ブラザーズの次男ジョー・ジョナスは、「10歳の子どもしか笑わないような」子どもっぽいギャグを演じさせられたことが苦い思い出になっているようだ。当時すでに20歳だったジョーは、16歳の高校生役を演じるのもつらかったそうで、「(弟の)ニックのキスシーンはカットになったし、(制作サイドは)20歳の俺に16歳のふりをしてほしかったから、毎日ひげをそらなきゃならなかったよ」と語っている。

UK在住/シャオ(Movie Walker)

輝かしいスター生活を送ってきたように見えるディズニースターたちの苦悩