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全身の皮膚が乾燥し、まるでヘビが脱皮するかのように剥がれ落ちてしまう「葉状魚鱗癬(lamellar ichthyosis)」を患うインド在住の10歳男児が『Metro』『The Sun』に登場し注目されている。ボロボロと剥がれ落ちる皮膚を揶揄され“ヘビ少年”と呼ばれる男児は、皮膚が乾燥すると酷い痛みに襲われるため、普通の生活を送ることもままならないのだ。

皮膚が黒褐色で全身が葉状の大きな鱗屑(りんせつ)で覆われているジャガンナート君(Jagannath、10)は、インド東部オディシャ州(旧オリッサ州)ガンジャム県に両親と暮らしている。ジャガンナート君は遺伝子の異常による皮膚病で、難病にも指定されている「葉状魚鱗癬(ようじょぎょりんせん)」を患っており、毎日1時間毎に風呂に入り3時間毎に保湿剤を塗って肌の乾燥を防いでいる。それでも時折、ジャガンナート君はまっすぐ立つことや歩くことさえ辛くなるようで、保湿を怠った時の痛みは耐え難いものがあるそうだ。

この病気は皮膚の表面の角層が厚く、過度に乾燥する難病「魚鱗癬」の1つで、ジャガンナート君の黒い皮膚は4週間から6週間の周期でまるでヘビが脱皮するかのようにボロボロと剥がれ落ちる。頭皮が固いため髪の毛もまばらで、全身の皮膚がひび割れていることから周囲の人に“ヘビ少年”と呼ばれており、肉体的、精神的な苦痛を抱えて10年間を生きてきた。

水田での仕事を主にしている父親のプラバカールさん(Prabhakar)はジャガンナート君の治療費を捻出することができず、息子の将来を人一倍心配しているものの、自分だけでは何もできず途方に暮れている。プラバカールさんは息子の病について“呪われている”と語っており、「私には息子の病気を治すお金もないし、地元の医師には治療はできないと言われている。息子を見るたび心が痛む」と悲観する。

インド南部ケララ州のアスター・MIMS病院の皮膚科医は「葉状魚鱗癬は非常に稀な疾患で、現在特効的な治療法はないものの、症状を和らげる軟膏や薬をうまく使用することで生活の質を上げることは可能だ」と述べているが、大きな病院へ行くことなど到底できない両親はジャガンナート君を風呂に入れ、保湿剤で皮膚を保護するのがやっとのようだ。

このニュースには「かなりの重症でかわいそう」「自分が同じ立場だったらと考えると涙が出てくる」といったコメントがある一方で、「せめて普通の子と同じような生活をさせてあげたい」「生まれた時から10年間も苦しんできたなんて、悲しい話だ。なんとかこの子を助けてあげることはできないだろうか」「寄付ができるのであれば是非協力したい」「美しい目をした子だよ。良くなることを祈っている」「こんな写真が世界中に出回るなんて酷いと思ったけど、多くの人に病気について知ってもらったらいいと思う」といった応援のメッセージも見受けられた。ジャガンナート君に支援の手が差し伸べられることを願いたい。

画像2枚目は『The Sun 2020年1月13日付「SNAKESKIN Boy, 10, dubbed ‘human snake’ as rare skin condition causes him to shed skin every six weeks」(Credit: SWNS:South West News Service)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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