電ファミでは、支援者向けの企画として実験的に配信している「今週のゲーム&アニメの話題ランキング」は、直近1週間で注目を集めたゲームアニメ界隈の話題をランキング形式でお届けし、気になる話題については、編集長のTAITAIが解説する……というもの。なのだが、今回は特別編として、先週、大いに話題となった十三機兵防衛圏』の“ネットの反響”についての分析を書いてみたい。
 また、それに伴って、本稿は電ファミの記事としても公開してみます。

文/TAITAI


『十三機兵防衛圏』の話題がネット上でブレイクした一週間。その推移とは?

 先週の1月11日〜13日の三連休のタイミングで、『十三機兵防衛圏』が一気に売れたらしい。こちらの記事でも触れているように、本作は大変素晴らしいゲームなので、ちゃんと話題となって売れるのは、とてもめでたい限り。
 めでたいので、今回は、その『十三機兵防衛圏』がいかにしてネットで盛り上がっていったのか?の分析を少し書いてみたい。

十三機兵防衛圏』を含むツイート数の推移

 これは、12月19日1月16日にかけて、『十三機兵防衛圏』というキーワードを含むツイート数の推移を調べたもの。グラフを見れば一目瞭然なのだが、実を言うと体感としても、年末年始あたりから『十三機兵防衛圏』が徐々に話題になり始めているというか、「応援する機運」みたいなものが醸成されてきているのかな? というのを感じていました。
 これは単純に、お正月休みに入ってプレイする時間ができて、プレイクリアした人が増えていったからだと思われますが、普通のゲーマーから声が上がっていったというよりは、イラストレイターライター編集者など、クリエイター的な人達がコメントを出し始めていたのが、大きな特徴。

 さらに12月30日には、ライターの冬木糸一氏が熱のこもったレビューを自身のサイトに掲載。これが掲載されることによって、いわゆるSF好きのクラスタはてなブックマークユーザー界隈の目にも止まったものと思われます。
 それにより、「なんだか面白そう」という機運が生まれていきました。

 年を超えたあたりから、その勢いはさらに加速。感想一つ一つの反響が底上げされたほか、ヴァニラウェアスタッフであるシガタケ氏によるショートコントイラストも注目を集めるなど、ファン内のコミュニティも熱気を帯びていった印象。
 ファンアートなども、こころなしか、この頃からよく見かけるようになったようにも思います。

 そんな中で、「スマッシュブラザーズ」の開発者として知られる桜井政博氏が、『週刊ファミ通』1月9日発売号のコラムで『十三機兵防衛圏』を絶賛。その記事もネットで大いに話題になりました。

 そして、筆者が書いた電ファミでのレビュー1月11日に掲載。
 ファミ通の桜井さんの記事とほぼ同時だったのは、すごい偶然というか、単に年末プレイして記事を書いたって共通項なのかもしれませんが、タイミングとしてはすごい良かったと言わざるを得えません。結果的に一番盛り上がるタイミングで電ファミの記事が掲載され、相乗効果で本作の話題を押し上げた格好になりました。

 商業媒体は、記事を書いてから載せるまでにどうしてもタイムラグがありますから、この盛り上がりは正直予想できなかった……ちょっとした“神風”みたいなもんでしょうか。

 そのかいもあってか、11日〜13日の連休で全国的に売り切れに。私も長年この業界で働いていますが、口コミで話題になって実際にちゃんと売れるっていうのは、多くの人が想像する以上に稀なことです。
 いやー、良かったなぁと。

 さて。
 今回、『十三機兵防衛圏』のここ一ヶ月の話題の推移を時系列で追ってみたわけですが、結局何が言いたいのか? というと、本作のこの盛り上がりは、一朝一夕で急に沸いて出てきたものではない、ということです。
 電ファミで掲載したレビューにしたって、もちろん頑張って書いたものではあるけれど、その内容がよかったというだけで、あれだけの注目を集めたわけではない。

 つまり。ゲームに感動したファン層が醸成され、それらファンたちの本作を応援したい!という機運があったからこそ、あの記事は多くの反響を得ることが出来たのだ。

 事実、自分の応援する気持ちを代弁するものとして、みんなあの記事をリツイートしていなかったか? 本作に興味がなかった人たちにしても、事前になんとなくタイトル名を目にしていたからこそ、その記事を読んでみようというアクションにまで至ったのだろう。

 TwitterなどのSNSが社会のインフラにもなっている、今の時代。こういう“話題の機運”みたいなものを捉えることは、個人的にはとても大事だと感じている。
 発売日までの告知でプロモーションが完結するわけではない。こういったファンの熱気を汲み取っていくことは、近年、もっとも求められるプロモーション&マーケティングのセンスであろう。

 ……そんなわけでね、アトラスさん!
 今からでも遅くない。予算を組み直して、なにかしら本作のプロモーションしてもいいんじゃないっすかね?ということを無責任に言い放ちつつ、本稿を終わりにしたいと思う。今なら、なにをしたとしても”響き方が違う”はずなのだから。

 むしろ、これから機会がやってくる……と信じております。

※以下、おまけで調べてみたTwitter上の話題の動向

 や、焼きそばパン……