日本の国土は中国の約10分の1に過ぎないほどだが、なぜ先進国になれたのだろうか。中国メディアの今日頭条は15日、「国土面積の小さな日本がなぜこんなに金持ちになったのか」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、日本はどれだけ小さな国であるかを紹介。中国の教科書には、日本は「資源の乏しい国」として紹介されており、中国と比べれば小さいと思われているが、世界的に見れば日本の面積は決して小さくはないと指摘している。とはいえ、なぜ日本はここまで「金持ち」になれたのだろうか。記事は、国土面積でも日本は世界の中型国に属し、陸地の資源は不足しているものの、海に囲まれているために海洋資源大国であるとしている。

 また日本は土地が肥沃で農耕に適した土地でもあり、「海の資源も森の資源も豊富」で、不足しているのは、鉄鋼、炭鉱、石油だとしている。さらに人口でも、日本は1億人を超える世界でも数少ない国の1つだと紹介、日本には「金持ち」になる要素が十分にあると論じている。

 そのうえ、日本は敗戦国でもありながら戦後に「米国の庇護のもと近代化社会を実現するというまたとない機会」を手に入れることができ、戦争賠償を免れたことや、朝鮮戦争による「戦争特需」、その後の冷戦時代もあって、日本は経済成長を遂げることができ先進国の仲間入りを果たしたと紹介している。

 その結果日本は、「アジアでも数少ない、工業と農業、貿易、金融、そして文化産業を連携させて儲けることのできる国」になり、海外に資産を非常に多く有しているために、GDPでは世界第3位ではあるが「GDPだけでは経済の実力は量れない」と日本の強さを伝えている。

 日本が「金持ち」になれたのは、中国人のイメージに反してそれほど小さくない国土面積や1億人を超える人口の多さに加えて、戦後の日本を取り巻く環境、そして「金持ち」になるための実力を兼ね備えていたからと言えるだろう。最近では少子高齢化という問題も抱えてはいるが、今後も成長し続けていくことを期待したい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

我が国の教科書では「資源の乏しい国」とされている日本、なぜ金持ちの国になれたのか=中国