水滴をはね返す肌の若さは、スクリーンの華となる。あの女優たちがブレイクのきっかけをつかんだ「青春の水しぶき」を見よ!

 湯女宿とは、いわば現在の大人の個室浴場のことである。高岡早紀(47)が「忠臣蔵外伝 四谷怪談」(94年、松竹)で湯女に扮し、初脱ぎを見せたのは、まだ21歳のことだった。

 ベッドシーン研究の第一人者である映画ライター・松井修氏が言う。

ハイライトは上映開始から50分後にやってくるタライで湯を浴びるシーン。横向きで湯を浴びる高岡の胸は、劇場にどよめきが起こったほど巨大でした。深作欣二監督は、激しいカラミは演出しても、ここまで女体をきれいに見せてくれたことはなかった。それほど高岡の体が絶品だったということでしょう」

 この作品で高岡は、一気に魔性の女優へと駆け上っていった。そんな高岡に先駆けて爆裂バストをスクリーンに焼きつけたのは、石田えり(59)の「遠雷」(81年、ATG)だった。松井氏が衝撃を語る。

80年代の初期に、一般映画であれほど胸が大きい子が脱ぐというのは奇跡でした。結婚相手となる永島敏行とモーテルに入り、ユッサユサのバストがお目見え。さらに、ふたりでお風呂に入りながらの泡まみれで揺れる胸も必見です」(松井氏)

 同作で根岸吉太郎監督は一般作デビューを飾っており、同年の映画賞を総ナメにする。

「ビニールハウスでの交わりのシーンが有名ですが、やはり初脱ぎとなったモーテルのシーンは、目に焼きつきましたね」(松井氏)

 今なお愛らしさを失わない田中美佐子(60)は、津山30人殺しをモチーフにした「丑三つの村」(83年、松竹富士)で、みずみずしい体を披露している。

 村八分となった青年(古尾谷雅人)は、幼なじみの田中が入っている最中の風呂場に侵入。桶で湯をかぶる田中の胸にむしゃぶりつくが、肺病のため、湯船に喀血してしまう。

好きなようにしてかまへんよ。こんなもん、減りゃせんもん」

 そのまま正常位の情欲シーンへとなだれ込むのだが、松井氏が解説する。

「戦前の内風呂の雰囲気が伝わってくる名シーン。さほど必然性のあるシーンではなかったけど、田中の美しい肌と形のいいバストが確認できたのは何より」

 夏川結衣(51)がお嬢様女優から脱却したのは、石井隆監督の「夜がまた来る」(94年、アルゴ・ピクチャーズ)だ。薬物Gメンの夫をヤクザ組織に殺され、復讐のためにヤクザに近づくが、逆に監禁されてシャブ漬けにされてしまう。

 豪華な浴室で、組織の会長の命令で子分(椎名桔平)に犯される夏川。色白で、意外に弾力のある胸が浅いバスタブの水面に浮かぶように横たわるという幻想的なシーンだった。

 監禁される女子高生と犯人の奇妙な愛憎を描き、シリーズ化されることになった「完全なる飼育」(99年、東京テアトル)では、1作目の犯人役を竹中直人が、女子高生を当時23歳の小島聖(43)が演じた。

「監禁された間柄でありながら、ふたりで夫婦同然の温泉旅行。自宅に帰ってきてから、お互いを貪るように愛し合います。幼い顔だちだけど、胸もヒップもパンパンに張っていて、いかにも健康的なカラダが拝める。日本人の男にはたまらない体つきでしたね」(松井氏)

 最後は「芸能界一艶っぽいいカラダ」の異名を持った佐々木心音(29)が挑んだシーンを。脱いだ作品はいくつかあるが、初主演の「フィギュアなあなた」(13年、角川映画)では、全身を泡まみれにされてボディ洗いというシーンが出てくる。167センチ、B88・W58・H88の日本人離れしたプロポーションが、フィギュアの持ち主(柄本佑)によって丹念にゴシゴシされる。

 奇妙なシチュエーションだが、評判どおりのカラダの迫力は十分に伝わってきた。

アサ芸プラス