日本は「農産物輸出途上国」とも言われ、輸入の方が輸出よりずっと多いが、それでも近年では農産物の海外輸出が増加してきているようだ。輸出されている農産物は多岐にわたり、いちごや抹茶、和牛、コメなどがあるが、いずれもブランド高級品が多い。中国メディアの騰訊はこのほど、日本の農業がいかに洗練されているかについて紹介する記事を掲載した。中国が見習うべき点が10もあるとしている。

 記事はまず、日本には「農業が発展するのに必要な条件が揃っていない」と指摘。土地は狭く、人口密度も高いためだ。しかし、このような悪条件にもかかわらず農産品の輸出が増加し続けていると記事は指摘、その理由を分析した。

 その1つは「生産する農産物の専門化」だ。それぞれの農家は専門分野に特化しているので、イチゴならイチゴだけというように、大抵は1種類か2種類のみを専念して作っていると紹介した。2つ目は「生態を守る」こと。有機農業などで土地を肥沃にしていると伝えた。3つ目は「農産物以外の収入」を得ていることで、田んぼアートで地元を観光地化している田舎館村の例を紹介、副収入を得ている農家もあると紹介している。

 4つ目は「物流のIT化」だ。コスト削減になり、人材不足問題の解消につながるとしている。5つ目は高齢化社会に期待がかかる「ロボット化」、6つ目には「包装を重視していること」、7つ目としては「消費者の信用」を得ていると伝えた。

 残りは、「イベントを開催」して消費者に来てもらう戦略、スーパー以外にも直売や宅配など「様々な販売チャネル」があること、そして最後には「厳格な規格化」を紹介している。

 日本の農業は、国内の消費者のみならず、世界中の消費者に受け入れられるための「洗練された」取り組みをしていると言えるだろう。中国の農家が見習える点がたくさんありそうだが、記事は「表面だけを真似してもだめ」だと指摘している。中国は多くのものを模倣し真似することに長けているが、日本の「洗練された農業」を真似するには、もっと根本的なところから変えないといけないのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

知っていたか? 日本の農業はこんなにも洗練されていた=中国メディア