レオナルド・スピナッツォーラとマッテオ・ポリターノ 写真提供: Gettyimages

今月すでに決定したと思われていた2選手のトレードが、突然破談になった。インテルに所属するマッテオ・ポリターノがローマに移籍し、ローマに所属するレオナルド・スピナッツォーラがインテルに移籍するという選手トレードの話だ。

インテルローマクラブ間やり取りがうまくいかなかったせいで、2人の選手は難しい立場に追いやられ、苦しむことになっている。

しかし、両選手の移籍先でのメディカルチェックまで行われ、決定と言われたトレードが何故いきなり台無しになったのか?全てはインテルの急なリクエストから始まったという。

まず起きたことを詳しく見てみよう。

マッテオ・ポリターノ 写真提供: Gettyimages

取引開始から破談までの流れ

2020年1月14日インテルローマは、ポリターノとスピナッツォーラの「買い取り義務付きレンタル」のトレードに合意し、それぞれの選手は移籍するクラブに飛んで、メディカルチェックに挑んだ。

1月15日。ポリターノはローマメディカルチェックを行い、特に問題がなかった。しかし、インテルはスピナッツォーラのメディカルチェックが終わってから、細かい理由を説明せずに追加の体力テストを求めた。さらに「買い取り義務付」のトレードから「買い取りオプション」への変更を求めた。通常では考えられないこのインテルの要求に対し、ローマは追加テストも契約変更も却下した。

1月16日。最初に両クラブが合意をしていた「買い取り義務付きレンタル」の話に戻り、それを成立させるためにスピナッツォーラの契約に出場回数に関するオプションを追加することになる。

ローマは、スピナッツォーラが出場時間に関係なく15試合以上に出ればインテルが買い取る義務を提示した。インテルは15試合の回数には合意したが、1試合あたりに少なくとも45分の出場を求めた。取引はますますややこしくなる。

1月17日。両クラブは解決方法を見つけられず、すでにメディカルチェックと引越しの準備を進めていた両選手を呼び戻し、それぞれ残留することとなった。そして、ローマはこの取引から生まれたスピナッツォーラのイメージダウンを理由にし、インテルを訴えることを考えている。

レオナルド・スピナッツォーラ 写真提供: Gettyimages

スピナッツォーラに対するインテルの要求がおかしかった

インテルのスピナッツォーラに対する「体力テスト」追加の要求はおかしなことだったと思う。何か病的な問題が見つかったわけではない。ただ彼のコンディションにネラッズーリ(インテルの名称)が納得しなかったそうです。

スピナッツォーラは遠い国でプレーしていた無名選手というわけではない。デビューからずっとセリエAプレーし、彼の特徴と弱点は知られている。(最近も控えメンバーだが、試合にちゃんと出ている)。そもそも彼が「体力馬鹿」で勝負してきた選手ではないということはイタリア国内の誰もがわかる話で、ローマが追加のメディカルチェックと急な契約変更にイラついたのは納得のいく話です。

しかし、一番ダメージを受けたのはスピナッツォーラ自身でしょう。これにより、特にはっきりした問題がなくてもメディカルチェックの何かに引っかかったように見られてしまう。大きなイメージダウンになり、価値も一気に下がっているという。

サポーターとの関係も忘れてはいけない。インテルに移籍することを素直に認めていたスピナッツォーラ。これからローマに逆戻りしてピッチに立つことは、クルヴァ(熱狂的なサポーター)に簡単に許されない可能性が高い。しばらく侮辱を受けることになるだろう…。

マッテオ・ポリターノ 写真提供: Gettyimages

故郷に戻れるはずだったポリターノの涙

一方のポリターノも、この取引によって大きな打撃を受けたように見える。

ポリターノはユースの時から育ててくれたクラブ、そして愛する故郷であるローマに戻ることを心から望んでいた。また、ローマではインテルと違ってスタメンになる可能性も低くはなかった。

自分が理想としていた移籍の話がいきなりなくなった時、ポリターノは涙を隠せなかった。そして、メデイアの前で何のコメントもせずに、孤独な顔でミラノに戻ったのだった。

この話はこれからも彼らを精神的に追い込むだろう…。