横浜市民ギャラリーあざみ野横浜市青葉区)では毎年、写真表現の現在を切りとる企画展と、収集する約1万件の「横浜市所蔵カメラ・写真コレクション」を紹介するコレクション展を「あざみ野フォト・アニュアル」として同時開催しています。
今年は1月25日(土)~2月23日(日)に、企画展「田附勝 KAKERA きこえてこなかった、私たちの声展」、横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展「ダゲレオタイプ―記憶する鏡」と題して開催。入場無料、会期中1月27日(月)のみ休館します。
写真表現の現在を切りとる企画展と、収集する約1万件の「横浜市所蔵カメラ・写真コレクション」を様々な切り口で紹介するコレクション展を同時開催する展覧会シリーズ「あざみ野フォト・アニュアル」。
企画展では、縄文以来のシャーマニズムが息づく東北の風土やこの地に暮らす人々の生活や文化を撮り続けてきた田附勝が、2012年から撮影を始めた「KAKERA」シリーズを紹介する個展を開催します。コレクション展では、写真誕生から180年を記念して、世界で最初の写真術であるダゲレオタイプをテーマに、コレクション約100点を紹介。写真がその初期においてどのように伝わり、受容されていったかを、写真、カメラ、撮影器具や関連資料を通じて探ります。
商業写真発祥の地である横浜がイベントや展示でにぎわう写真映像月間「フォト・ヨコハマ2020」のパートナーイベントでもある「あざみ野フォト・アニュアル」。世界初の写真術「ダゲレオタイプ」と今注目の写真家「田附勝」の作品という、新古両方の写真表現を同時に鑑賞できる本展は、この冬必見の展覧会です。

  • 注目の写真家・田附勝による待望の「KAKERA」シリーズを、初公開作品を含め一挙に展示
田附勝 KAKERA きこえてこなかった、私たちの声展
田附勝/あけましておめでとう 技術の日産 1964年(昭和39年)1月1日 朝日新聞 /撮影:2018年11月26日 奈良県奈良市
田附勝は、2012年に「写真界の芥川賞」と形容される木村伊兵衛写真賞を写真集『東北』で受賞した注目の写真家です。 「KAKERA」シリーズは、各地の博物館の収蔵庫や発掘現場で保管されていた膨大な資料である縄文土器のかけらを、箱のなかで中敷きや梱包として使用されていた新聞と共に、保管状態そのままに撮影したものです。

言語以前の文様が施された土器のかけらを前に、「何も語らないピースが現代に生きる自分たちに語るものがあり、歴史・過去が炙り出される」と田附は言います。縄文時代の土器のかけらと、社会の動向を伝える新聞との組み合わせは、見る者にあたかも考古遺物と歴史の邂逅を目撃するかのような経験をもたらすのではないでしょうか。

今回展示される作品はすべて本展覧会のために新たにプリントされました。出品作品のほとんどが1mを越える迫力の19点が展示室に並びます。
  • 横浜市所蔵カメラ・写真コレクションから世界初の写真術「ダゲレオタイプ」の魅力に迫る
横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展 ダゲレオタイプ -記憶する鏡
キャロライン・オルムステッドの肖像/ジョン・アダムス・ホイップル/1855年
写真誕生から180年という記念すべき2019年度は、世界で最初の写真術であるダゲレオタイプをテーマに、コレクション約100点を紹介します。

ダゲレオタイプはフランスのルイ・ジャック・マンデ・ダゲールによって発明され、1839年に公表されました。当時はヨーロッパを中心に、各地で写真の発明に向けて様々な試みが行われていたこともあり、その発表は衝撃をもって迎えられたといいます。ダゲレオタイプは銀メッキした銅板に写す写真術で、鏡面のように磨かれた銀板に、光によって写しだされた精緻なイメージは、「記憶する鏡」とも言われ、人々を驚嘆させました。

また初期の写真家は、科学と芸術の要素を併せ持つ写真に、写真館経営などの新しいビジネスへの期待を持って参入し、ポートレイトの撮影を可能にするなど技術革新を重ねながら様々な表現を生み出していきました。本展では写真が誕生したヨーロッパ、ダゲレオタイプが大きく発展したアメリカを中心に、写真がその初期においてどのように伝わり、受容されていったかを、写真、カメラ、撮影器具や関連資料を通じて探ります。
  • お問合せ先 
横浜市民ギャラリーあざみ野(公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団)
TEL:045-910-5656
FAX:045-910-5674
http://artazamino.jp/

配信元企業:公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団

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