アーセナルは21日、プレミアリーグ第24節でチェルシーとのビッグロンドンダービーを2-2のドローで終えた。同試合後、チームに貴重な勝ち点1をもたらした殊勲のスペイン代表DFエクトル・ベジェリンがイギリス『BT Sport』の試合後インタビューで、スイス代表MFグラニト・ジャカとの絶妙な掛け合いを見せた。

直近2試合連続ドロー中のアーセナルは、エースFWピエール=エメリク・オーバメヤンを出場停止で欠く中、約1カ月前の前回対戦で逆転負けを喫したチェルシーとのリベンジマッチに臨んだ。

試合は前半半ばにDFダビド・ルイスのPK献上と一発退場によって数的不利とビハインドを背負う苦しい展開となったが、後半序盤にFWガブリエルマルティネッリが決めた圧巻のソロゴールによって追いつく。

その後、84分には相手セットプレーから再び勝ち越しを許したアーセナルだったが、直後の87分にはボックス右でパスを受けたベジェリンの見事なカットインからの左足のゴールによって土壇場でスコアをタイに戻した。そして、数的不利と2度のビハインドを乗り越えたアーセナルは敵地で貴重な勝ち点1を手にした。

同試合後、公式のマン・オブ・ザ・マッチに選出されたジャカと共に、『BT Sport』のインタビューに呼ばれたキャプテン代理のベジェリンは、元キャプテンと絶妙な掛け合いを披露した。

まず初めに試合の感想を求められたベジェリンは、「すべてはチームワークの賜物さ。10人での非常にハードな試合になった。とりわけ、僕たちにとって非常に重要なプレーヤー(D・ルイス)を失うことになったのだからね」と、真面目にコメント。

それを隣で聞いていたジャカは、ベジェリンが利き足ではない左足で決めた見事な同点ゴールについて、「彼の左足があんなに素晴らしいなんて僕も知らなかったよ」と、イジリを敢行。すると、ベジェリンは「手術をしてから良くなったんだよ」と、ウィットに富んだ返しでレポーター、中継スタジオのコメンテーターたちを笑わせた。

絶妙な掛け合いを見せた一方、新旧リーダーは改めて今回の試合、チームの現状について言及。

ベジェリンは、「僕たちは常に改善を目指しているチームだ。チーム一丸となって守り、決して諦めない。ガブリエルマルティネッリはそのことをとても良い形で表現してくれたね。彼は本当に落ち着いていた。フィニッシュは素晴らしかったし、僕たちの毎日のトレーニングの成果が表れた瞬間でもあるよ」と、グループの一体感、チームに勇気を与えた18歳の若者を称賛した。

一方、ダビド・ルイスの退場以降、センターバックでのスクランブル起用となった中、チームプレーヤーとして存在感を放ったジャカは、チームがこの試合で示したメンタリティとキャラクターを称賛している。

「退場者が出てから僕たちは本当に良いプレーを見せたと思う。確かに厳しい展開だったけど、素晴らしいチームスピリットを示したと思う」

ハーフタイムに自分たちなら絶対にうまく戦えると話し合っていたけど、その通りにやるべきことを成し遂げたんだ。2度のビハインドを追いついたこのチームを心から誇りに思うよ」

「今日の試合の後、誰も僕たちを批評する必要はないよ。僕たちは大きなキャラクターを示したんだからね。これまで多くの人たちが自分たちにキャラクターがないと言っていたけど、今日の試合で僕たちは大きなキャラクターを持っていることを改めて示した」

最後に今後のセンターバック起用の可能性について問われたジャカは、「センターバックが自分の新しいポジションにならないことを願っているよ。ただ、監督は僕がそこでプレーできることを知っていた。個人的にチームを助けたい一心でプレーしていたけど、周りの仲間がすごく助けてくれたんだ」

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