茨城県の中等教育学校で、入学試験の解答用紙1枚を、採点していた教員がシュレッダーで細断してしまう事案が発生。凡ミスに驚きが広がっている。

 事案が発生したのは、茨城県古河市内の中等教育学校。採点していた教員が、何を思ったか児童1人の解答用紙1枚をシュレッダーに掛けた。当初、事態に気がついていなかったが、全員の採点作業が完了した際に解答用紙が1枚足らないことが発覚。関係者で捜索した結果、シュレッダー内で紙片となっている解答用紙を発見した。

 用紙は既に修復不可能な状態となっているため採点ができず、細断された70点分は受験者中の最高得点と同点の配分をしたうえで、合否を判定したのだという。なお、結果については、発表されていない。

 入試関係の書類の処分は管理職者の許可を必要としていたが、シュレッダーに掛けた職員はそれを怠り、独断で処分していた。中等教育学校では今後この職員を厳しく処分する方針だ。

 児童の人生が懸かった入学試験の解答用紙を、許可も取らず勝手に処分してしまうという行為に、「集中力がなさすぎる。たるんでいると言わざるを得ない」「ありえないこと。ミスをされた児童が合格なら、このミスをきっかけに不合格になった児童もいるということ。この重大さがわかっていないのでは」と怒りの声が上がる。

 さらには、「最高得点を与えることを事前に知っていたのなら、わざと細断した可能性がある」「裏口入学の一種なのでは?」「これで合格になるなら、自分の息子の解答用紙もシュレッダーにかけてもらいたい」「頼まれてやっているとしか思えない」という指摘も。

 そして、「教員を処分すれば済む話じゃない。学校側の管理責任はどうなるのか」「なぜシュレッダーしたのかしっかりと調べないうちに処分だけするのは怪しい」「学校側の関与も否定できない」と、学校側の対応についても厳しい声が上がった。

 志願者全員が入学を目指して一生懸命勉強してきた児童であるからこそ、採点は厳正かつ公平さが求められるが、今回の措置はそれを欠いており、「わざとでは?」と疑念を持つ人が続出している。学校側は何らかの説明を行うべきだろう。
文 神代恭介

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