配偶者や恋人からのDV(ドメスティック・バイオレンス)。かつては警察に駆け込んでも「痴話げんか」と一蹴されていた暴力が、DV防止法(配偶者からの暴力防止及び被害者の保護に関する法律)により取り締まりの対象となったのは2001年のこと。今ではDVに対する偏見も少なくなってきているが、被害者の声を聞く機会はあっても加害者自身の言葉を聞く機会は多くない。そんななか、「教えて!goo」で気になる投稿を見つけた。

■独占欲は愛情からくるものなのか?

「昨日彼女に暴力を奮ってしまいました」は、「僕は独占欲が強いです」という男性からの投稿。何でも彼女のLINEが一日来なかったことを心配して彼女の部屋で待っていたところ、彼女は夜遅くになって帰宅。思わず質問攻めにしたが彼女の歯切れが悪かったので、「なんで答えられないの?答えてよ!」と言って突き飛ばしてしまったそうだ。

「彼女のことを本当に愛している」という質問者だが、回答者からは手厳しい声が相次いでいる。

「彼女の気持ちを尊重したことありますか?自分の不安や理想を押し付けて一方的に被害者面してるだけでは。まずは本気で謝って今後一切暴力はしないと誓う。彼女にも不満が沢山あると思うのでどうすればいいか本人に聞いて下さい。あとは彼女に委ねるしかないです。」(STAGE。さん)

「本当の愛とは、相手を自由にさせてあげることです、相手のやりたいように生きさせてあげることです、ありのままの相手を抱きしめる勇気をもつことです。相手に手かせ足かせすることは、決して愛ではありません。彼女にふりむいてもらうためには、あなたがあなた自身の心の中と向き合うことからはじめなきゃ・・・そのためには彼女と少し距離を置くべきですよ」(rue0717さん)

質問者はすぐにでも仲直りしたいようだが、謝った後は一度離れて冷静になった方が良いように見受けられる。

■自分を見つめ直す時間も必要

なぜなら、質問文の随所に、彼の「自信の無さ」がにじみ出ているからだ。

「彼女が質問に答えてくれなかっただとか、過去に裏切られた経験があるだとか、殴ったことの理由になりませんよね。(中略)……独占欲や嫉妬心は自分に自信がないことから生まれます。他に理由を見つける暇があったら、自分磨きをしてみてはいかがでしょうか。見捨てられる心配をせずとも、周りから人が寄ってきますよ」(AmorousAlloyさん)

問題は彼女の受け答えではなく、もっと根深い部分にありそうだ。

最後に、3年間彼氏からDVを受け、監禁もされたこともあるという実体験を紹介しよう。

「小さな事をきっかけに、ビンタを彼から1発くらいました。(中略)……彼はすぐ謝ってきて泣きじゃくりながら別れたくない、俺はお前のこと愛してる、もう殴らないなど言っていましたし、最初私も信じて許しましたがその出来事以来、彼からの暴力は日に日に増し別れてほしいと告げた時には首を絞められ、正直彼のことが怖くて仕方なかったです。」(れーたんたんめんさん)

この後、投稿者は結果的に彼女と仲直りしたようだが、一度出来た溝を埋めるのには長い時間がかかる。大切な人を傷つけないためにも、フラストレーションを抱えた場合は一旦自分の中で吐き出すようにしよう。

(酒井理恵)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

「彼女に暴力を奮ってしまいました」独占欲の強い彼氏が抱える問題とは?