山形のラーメン界には新店が続々とオープンし、状況が変わりつつある。今回はそのなかでも、既に行列店となった2店を紹介。札幌味噌ラーメンで山形ラーメン界に挑む「拉麺ひなた」と、冷たい麺メニューをとことん追求する店「麺 吉賞」だ。<※情報はラーメンWalker山形2020より>

【写真】食べ応えある乱切り太麺を「ぶっかけ」でワシワシ食す

■ 「拉麺ひなた」(東根市神町) / 2019年1月11日オープン

本格的な札幌ラーメンが味わえる店が東根市に登場。最上郡にある店主の実家は、味噌ラーメンで有名な「大蔵食堂」だが、この店のルーツは店主の修業先である札幌の有名味噌ラーメン店だ。製法やトッピングは修業先にならい、使用する素材も北海道産の味噌や札幌の製麺所にこだわって、本場の味わいを大切にしている。一方で、やや塩気を抑える、味を薄めるためのスープを用意するなど、札幌ラーメンになじみの薄い地元の人に対する配慮も忘れない。客の要望に応えて、味の改良やメニューの拡充に日々取り組んでいる。店は家族総出で切り盛りしており、アットホームな雰囲気。地元の人に愛される名店になりそうだ。

ここで味わいたいのは「味噌ラーメン」(780円)。味噌の熟成具合に合わせて丁寧に調整しながら作るスープは、甘口でまろやか。歯応えのよい麺と好相性だ。トッピングのおろし生姜をスープに溶かすと、さわやかな味わいに変化する。このほか、炒めたモヤシタマネギ、焦がしニンニクを加えたパンチのある醤油スープの味わいを、ラードがまろやかにまとめ上げる「醤油ラーメン」(780円)もおすすめだ。

<住所:東根市神町西5-1-28 / 時間:11:00〜14:30、17:30〜20:30(各LO) / 休み:木曜>

■ 「麺 吉賞(よしたか)」(山形市七日町) / 2019年6月10日オープン

暑い夏でも食べやすい「冷やしラーメン」がメニューにある店は元々多く、その存在は観光客にも知られていた。そして2019年初夏、山形市中心部についに登場した冷たいラーメンの専門店がこの店だ。冷やしラーメンをはじめ、まぜそばなど冷たい麺に特化したラインアップで話題を呼んでいる。

9月末にはメニューを一新。冷たい麺に熱いスープをかける「ぶっかけ」スタイルの麺をメインに据えた。夜は居酒屋メニューも提供していて、締めのラーメンまで通して楽しめるのが魅力。一年を通して、それぞれの季節に合った冷たい麺が味わえるという新しいコンセプトの店。これからの動向に注目だ。

おすすめは「えび辛ぶっかけラーメン」(790円)。冷水でキュッと締めた麺に、熱々のスープをかけて味わう。干しエビの粉が入ったスープと食べるラー油、具のエビやカツオ節など、さまざまな素材の旨味が感じられる。さっぱりと食べられる一品だ。このほか、鶏挽き肉にオイスターソースや醤油などを合わせた肉味噌がのる「汁なし鶏肉味噌めん」(720円)もぜひ食べたい。

<住所:山形市七日町1-4-22 YT七日町ビル1F / 時間:11:30〜13:30(LO)、17:30〜23:00(LO22:30) / 休み:土日・祝日>

今まで出会ったことがない味わいの一杯を提供する新店が続々と登場。注目の新店情報はぜひ「ラーメンWalker山形」でチェックして、気になったところを訪れてみて。

※表記価格は税込み(東京ウォーカー(全国版)・ウォーカープラス編集部)

奥深くまろやかなスープにコシのある麺がベストマッチ