昨年11月、憲政史上最長在任を超えた安倍首相。来年9月までの任期で成し遂げたいのが、憲法改正問題だ。だが、参院の与党勢力は改憲に必要な3分の2に届いていない。それをひっくり返すため、総選挙をいつ行うかが最大の焦点だ。総選挙タイミングとして安倍首相東京都知事選とのダブル選挙を模索し始めたという情報が永田町で駆けめぐりだした――。

 まず、現在の参院の改憲勢力は自民党公明党日本維新の会を合わせ158議席。国会手続き上、改憲に必要な3分2の勢力には6議席足りていない。一方、衆院は3分の2の勢力310議席を大きく上回っている。

 今、仮に衆院を解散したとしても、野党は候補者などが準備不足で改憲勢力を打破するのは困難という見方が支配的だ。

「それでも、立憲民主党国民民主党は自民に勝つ選挙区が増えるとして、合流を急いでいる。しかし、国民民主党内には、左寄りの立憲民主党との合流を嫌う改憲賛成勢力が参院に多い。国民民主党は参院で22議席。合流するなら半数は出ていくでしょう。それを自民党が吸収していく算段だ」(自民党関係者)

 つまり、安倍政権は参院の国民民主党勢力から10議席は抱き込めると読んでいるのだ。そのためにも、安倍政権はカジノ疑惑などの不祥事で政権基盤が揺らぐ前の早い段階で、総選挙を仕掛けたい。では、時期はいつか。

2020年1月の補正予算成立のタイミングで解散する案もあるにはあったが、『桜を見る会』騒動とカジノ疑惑で安倍内閣の支持率が一時低下し、動けなくなった。桜の咲く春は、与党内からも批判のある中国・習近平国家主席の国賓訪日と、桜騒動が連想されるため不利。7月後半から9月上旬までは東京五輪パラリンピック開催期間。そこで急浮上したのが、7月5日投開票の東京都知事選とのダブル選挙です」(全国紙政治部デスク)

 もっとも、小池百合子都知事の出馬は必至と見られている。自民党幹部が指摘する。

「小池氏に猛反発する自民党都連の独自候補擁立はいまだ開店休業状態だ。それに対し、公明党山口那津男代表は1月2日、いち早く小池再選支持を打ち出し都連関係者に衝撃を与えた。小池人気は根強いんです。特に女性に強く、ここを打ち破らなければ、勝ち目はない。情勢をつぶさに分析した安倍首相は、小池支持を打ち出し、小池氏と街頭で手を組み選挙演説する…。総選挙でもプラスになると読んだようだ」

 昨年暮れ、安倍首相は小池氏を支持する二階幹事長との会談で「小池さんに勝てる人はいない」と漏らしたという。流れは決まった。