国から支給される手当にはさまざまな種類がありますが、発達障害を抱える子どもが受給対象となっている特別児童扶養手当という手当をご存じでしょうか?

月額3万4,770円(もしくは5万2,200円)という子ども手当をはるかに上回る金額は、子どものために仕事ができない家庭や何かと出費がかさむ場合にも大助かり!

注意欠陥・多動性障害(ADHD)と診断されている息子がいる我が家では、ひょんなことからこの手当の存在を知り、申請した結果、手当を受給できることになりました。

そこで今回は、特別児童扶養手当の概要や、我が家の長男が受給認定を頂くまでの流れについてご紹介したいと思います。

特別児童扶養手当とは?

特別児童扶養手当とは「特児(とくじ)」と呼ばれることもあり、「20歳未満の障害児の父母又は養育者」が受給できる手当です。(以下、特児として記載)

障害を抱えている子どもを育てていると「病院への受診や懇談会などに参加するため、仕事を休まなくてはいけない日が多い」「学童に入れないので、母親が仕事を辞めて家で子供と過ごす」「正社員からパートに変わった」など、収入減につながることも決して珍しいことではありません

特児はそういった保護者や養育者の経済的負担軽減を目的に支給されている手当で、1級と2級という異なる基準が設けられています。

1級は「両眼の視力の和が0.04以下のもの」「両耳の聴力レベル100デシベル以上のもの」「精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められるもの」など、心身への障害が重い児童が対象となり、手当金額は月額5万2,200円

一方、2級の場合は「両目の視力の和が0.08以下のもの」「両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの」「そしゃくの機能を欠くもの」など、1級に比べると障害の重さは軽くなっていて、手当金額は月額3万4,770円です。
※諸条件に該当する児童であっても手当が支給されないケースもあるため、詳しくは県又はお住いの市区町村へお問い合わせください。

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特児の存在を知ったきっかけは…

長男がADHDと診断されてから1年半後に知った特児ですが、きっかけは夏休みに参加した「サマースクール」でした。

慣れない環境や集団での行動が苦手な長男は、夏休み期間に多くの小学生が利用する「学童保育」に参加することができません。

学童保育の方針にもよりますが、長男の小学校の学童保育の指導員は発達障害子どもへの対応は不慣れということで、トラブルを避けるため受け入れてもらえませんでした。

夏休み期間は筆者が仕事をセーブしながら自宅で一緒に過ごしていましたが、日頃から良くしてくださっている発達支援員の方から『障害児対象のサマースクールがあるから参加してみない?1人の児童に対して保育士が2人つくから、安全に過ごせますよ』とお誘いを受け、参加しました。

そこで出会った福祉課の方から『特児に申請してみたら?』とアドバイスを受け、そのような手当があることを初めて知ったのです。

発達障害児でも特児を受給できる?

我が家の長男は知的障害のないADHDですが、結論から申し上げると「特児2級」に認定されました。

市の方から『特児に申請してみたら?』とアドバイスを受けた筆者ですが、正直いうと認定されるとは思っていませんでした。

福祉課の担当者の方も『受給の判断は県が行うものだから、なんともいえない』とおっしゃっていましたし、知的障害のない長男はきっと対象外だろう…と。

しかし、申請してから約2カ月後、県知事から届いたのは厚生労働省が発行した「特別児童扶養手当証書」でした!

長男のために仕事もセーブしなければならない我が家は当然収入も少なくなっており、月額3万4,770円という手当はとてもありがたい金額

もっと早く特児の存在を知っていれば…という気持ちにもなりましたが、頂いた手当を大切に、生活をしていきたいと思っています。

「我が子は対象になる?」と思ったらまずは相談を

特児を申請するためには、1年以内に行った発達検査の結果が必要で、我が家は申請のために発達検査「WISC―IV」を行いました。

申請が通るか通らないかの明確な基準は分かりませんが、まずはお住まいの市区町村の担当課に詳しい話を聞いてみましょう。

所得制限などもあるため貰える金額には差が出てきますが、生活に困っているような低〜中所得者にはかなりありがたい手当になると感じています。

親が働き方を変えなくてはいけなかったり、通常の保育サービスを利用できなかったりと、発達障害を抱えている子どもを取り巻く環境は実に複雑です。

国から貰える手当には積極的に申請し、経済的負担軽減を試みるのも「ゆとりある育児」につながるのではないでしょうか。

【参考】
特別児童扶養手当について厚生労働省