夜な夜な多くの男女が訪れるラブホテル。正式なカップルはもちろんだが、不倫や浮気という場合もあるだろう。

 ラブホに勤めて約6年、これまでさまざまな客を見てきた上野_ラブホスタッフさん(@meguro_staff)によれば、ラブホを訪れる「変わったカップル」には、明らかに“ある傾向”があるようで……。また、なかにはスタッフが困ってしまう客も少なくないという。

◆年の差カップルは意外と多い

「親子ぐらい年齢が離れたカップルのお客様はよくお見かけしますね。ウチのホテルは繁華街の中ではないので、風俗嬢と客というパターンはほとんどないんですよ。なので皆さん、不倫なのか浮気なのか愛人契約なのか……いや純愛かもしれませんが(笑)、とにかく、ひと目見て『メッチャ離れてるな』というカップルはけっこういらっしゃいます」(上野さん、以下同)

 では実際、どのような組み合わせなのだろうか。

「男性の年齢が60オーバーぐらいになると、お相手の女性は100%20代ぐらいの若い女性ですね。70代男性と50代女性、みたいなカップルはほとんどありません。もちろん、見た感じの年齢なので、本当のところは分かりませんが。だいたい、女性の方が背も高いですし。

 60代、70代になってもホテルに来れる方というのは、おそらくとんでもないお金を持っていて、若い女性でも自由にできるという方なんでしょうね。『50代の女性でもいいから……』というような男性は、たぶんいろんな意味でラブホには来れないんでしょう(笑)

 逆に、女性が年上というカップルはいるのだろうか。

「“40代女性と30代男性”ぐらいはありますが、“60代女性と20代男性”みたいなパターンはないです。というより、ご老人の男性はちょこちょこお見かけしますが、女性となると50~60代の方自体をほとんど見かけません。同年齢ぐらいのカップルにしても、40代同士が上限で、ごくごくまれに『50代かな?』という例があるぐらいです。

 あとは……過去に1回だけ、女性が男性のことを『お兄ちゃん』と呼んでいるカップルに出会ったことはあります。これもどういう意味の『お兄ちゃん』なのかは分からないんですけどね。本当の兄妹だとしても、何もしないで一晩過ごす可能性だってあるわけですから。あるいは血のつながりはないけど、性癖でそう呼ばせてるのかもしれませんし」

 よからぬ想像が膨らんでしまうカップルもいるものなのである。

ラブホスタッフが嘆く迷惑客の特徴とは?

 変わったカップルと言えば、都市伝説かのようによく聞く、「ラブホでは信じられないぐらい部屋を汚していくカップルがいる」という件。これにはホテル側も困っているのかと思いきや、意外にそうでもないらしい。

「そういう話もよく出回っていますが、実際、お客様が『これはひどいだろ』と思うようなものは、こちらからすると実はそれほどのダメージではないことが多いです。

 一番に想像されるのが、排泄物系ですよね。特に便(笑)。これは、片付け自体はわりと平気なんです。私どもの清掃部隊もみんなプロフェッショナルなので、清掃自体は大丈夫なんです。ただ、痛いのはニオイですね。どうしてもニオイが残ってしまうので、清掃後だいたい30時間ぐらいは次のお客様を入れられなくなってしまうんです」

 とはいえ、ほとんどの客が部屋をキレイに使ってくれるという。泊まったあと、スタッフに気を遣って、ベッドやアメニティ類を整えてから帰る人も多いだろうが……。

「使い終わったタオルや部屋着もキチンと畳んで、ベッドも整えて帰られているお客様も多いです。しかし、そのお気持ちは非常にありがたいんですが、実は掃除の手間はほとんど変わらないんです。結局タオルや部屋着は使用済みとして放り込むわけですし、全く使った形跡がなくてもシーツは替えます。お風呂も全く使用した様子がなくても必ず洗いますからね」

 ホテルスタッフがいちばん迷惑だと感じることは何なのだろうか。

「唯一、本気で困るのが髪染めですね。あれは本当に困ります。我々は業務用の洗剤を使っているので、ほとんどの汚れは問題なく落ちるんですが、髪染めだけは落ちないんです。例えばお部屋にローションをばらまかれても、こちらからするとそれほど大したことではないんですが、髪染めだけは、場合によっては上からペンキを塗らないといけなくなるレベルです。

 あと強いて言えば、土曜の夜を前にして、部屋に便をブチまかれるのは困ります(笑)。平日は満室になることはほとんどないので、ひと部屋使えなくなっても別の部屋に入っていただければいいんですが、土曜の前にそういうプレイをされるとロスが出てしまうので、困ってしまいますね。どうしてもそういうプレイがしたいという場合は、一番ありがたいのは日曜日の昼間です。日曜の夜は一番宿泊が少ないので、そこでひと部屋潰れてもそんなには困りませんから。できればそういうプレイは日曜の昼にしていただくと、我々としては非常に助かります」

 ホテル側からすると、「そういうプレイはしないでくれ」というわけではないのだろうか?

ホテルによって考え方が全く違うと思いますが、あくまで私のスタンスとしては、家でできないことをするためにホテルをご利用していただいてると思うんです。そこで『これはやるな』というのは都合のいい話で、若干失礼なんじゃないかと思ってるんです。ただ、もし選択肢があって悩んでいるのであれば、日曜の昼から夕方ぐらいにしていただけると助かるなと(笑)

 ラブホテルは、やはり“非日常”な空間。それだけにホテル側の価値観も、一般的なホテルとは大きく違うようだ。<取材・文/諏訪ミツ雄>