中国は春節(旧正月)の長期休暇に入り、訪日中国人も増加する時期となった。近年では中国からの観光客は増加の一途をたどっているが、中国メディアの騰訊はこのほど、「なぜみんな休みになると日本へ行くのか」と題する記事を掲載した。

 記事の中国人筆者はSNS上で、毎回長期休暇のたびに、友人の誰かが日本旅行の写真をアップしているのを目にするそうだ。温泉で浴衣を着ている人、東京の寺で並んでお守りを買っている人、奈良の鹿、北海道の雪、それに秋葉原などが定番の投稿写真になっていると伝えている。

 ではなぜ中国人に、それも主に若者に日本旅行が人気なのだろうか。記事は3つの理由があるとしている。まずは日本が「おしゃれ」なことで、60年代には日本人に似合わない「西洋かぶれ」の時代もあったが、90年代以降からは西洋の影響を受けながら日本風に発展した、精錬されたおしゃれが見られるとした。

 2つ目は日本の「音楽やアニメ、ドラマ」の影響だ。これらは80年代90年代生まれの人の青春時代に強い影響を与えたため、日本が身近な存在になっているとした。3つ目は「クールジャパン」だ。昔は中国がアジア文化の中心地だったのに、と残念そうだが、日本の文化が中国人に影響を与えているのは事実である。日本にはアニメやドラマの舞台となった「聖地」が多く、聖地巡礼も観光業に一役買っている。

 それで記事は、「日本は文化輸出に長けている」と分析。中国にも独自の文化があり、世界に向けて発信していく点で日本から学び、見習う点が多くあると結んだ。日本が中国人の若者を夢中にさているのは、それだけ文化輸出に努力してきた成果とも言えるだろう。中国人の日本旅行の熱はまだまだ収まりそうもなさそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

休暇のたびに「友人の誰かが日本旅行の写真をアップする」、なぜここまで・・・=中国